2015年7月27日月曜日

7/27 士師記10、11:1~11、使徒の働き14、エレミヤ書23、マルコの福音書9

士師記10
1 アビメレクの後、イッサカルの人で、ドドの子であるプワの子トラが起ってイスラエルを救った。彼はエフライムの山地のシャミルに住み、
2 二十三年の間イスラエルをさばいたが、ついに死んでシャミルに葬られた。
3 彼の後にギレアデびとヤイルが起って二十二年の間イスラエルをさばいた。
4 彼に三十人の子があった。彼らは三十頭のろばに乗り、また三十の町をもっていた。ギレアデの地で今日まで、ハボテ・ヤイルと呼ばれているものがそれである。
5 ヤイルは死んで、カモンに葬られた。
6 イスラエルの人々は再び主の前に悪を行い、バアルとアシタロテおよびスリヤの神々、シドンの神々、モアブの神々、アンモンびとの神々、ペリシテびとの神々に仕え、主を捨ててこれに仕えなかった。
7 主はイスラエルに対して怒りを発し、彼らをペリシテびとの手およびアンモンびとの手に売りわたされたので、
8 彼らはその年イスラエルの人々をしえたげ悩ました。すなわち彼らはヨルダンの向こうのギレアデにあるアモリびとの地にいたすべてのイスラエルびとを十八年のあいだ悩ました。
9 またアンモンの人々がユダとベニヤミンとエフライムの氏族を攻めるためにヨルダンを渡ってきたので、イスラエルは非常に悩まされた。
10 そこでイスラエルの人々は主に呼ばわって言った、「わたしたちはわたしたちの神を捨ててバアルに仕え、あなたに罪を犯しました」。
11 主はイスラエルの人々に言われた、「わたしはかつてエジプトびと、アモリびと、アンモンびと、ペリシテびとからあなたがたを救い出したではないか。
12 またシドンびと、アマレクびとおよびマオンびとがあなたがたをしえたげた時、わたしに呼ばわったので、あなたがたを彼らの手から救い出した。
13 しかしあなたがたはわたしを捨てて、ほかの神々に仕えた。それゆえ、わたしはかさねてあなたがたを救わないであろう。
14 あなたがたが選んだ神々に行って呼ばわり、あなたがたの悩みの時、彼らにあなたがたを救わせるがよい」。
15 イスラエルの人々は主に言った、「わたしたちは罪を犯しました。なんでもあなたが良いと思われることをしてください。ただどうぞ、きょう、わたしたちを救ってください」。
16 そうして彼らは自分たちのうちから異なる神々を取り除いて、主に仕えた。それで主の心はイスラエルの悩みを見るに忍びなくなった。
17 時にアンモンの人々は召集されてギレアデに陣を取ったが、イスラエルの人々は集まってミヅパに陣を取った。
18 その時、民とギレアデの君たちとは互に言った、「だれがアンモンの人々に向かって戦いを始めるか。その人はギレアデのすべての民のかしらとなるであろう」。
 
士師記11:1~11
1 さてギレアデびとエフタは強い勇士であったが遊女の子で、エフタの父はギレアデであった。
2 ギレアデの妻も子供を産んだが、その妻の子供たちが成長したとき、彼らはエフタを追い出して彼に言った、「あなたはほかの女の産んだ子だから、わたしたちの父の家を継ぐことはできません」。
3 それでエフタはその兄弟たちのもとから逃げ去って、トブの地に住んでいると、やくざ者がエフタのもとに集まってきて、彼と一緒に出かけて略奪を事としていた。
4 日がたって後、アンモンの人々はイスラエルと戦うことになり、
5 アンモンの人々がイスラエルと戦ったとき、ギレアデの長老たちは行ってエフタをトブの地から連れてこようとして、
6 エフタに言った、「きて、わたしたちの大将になってください。そうすればわたしたちはアンモンの人々と戦うことができます」。
7 エフタはギレアデの長老たちに言った、「あなたがたはわたしを憎んで、わたしの父の家から追い出したではありませんか。しかるに今あなたがたが困っている時とはいえ、わたしのところに来るとはどういうわけですか」。
8 ギレアデの長老たちはエフタに言った、「それでわたしたちは今、あなたに帰ったのです。どうぞ、わたしたちと一緒に行って、アンモンの人々と戦ってください。そしてわたしたちとギレアデに住んでいるすべてのものとのかしらになってください」。
9 エフタはギレアデの長老たちに言った、「もしあなたがたが、わたしをつれて帰って、アンモンの人々と戦わせるとき、主が彼らをわたしにわたされるならば、わたしはあなたがたのかしらとなりましょう」。
10 ギレアデの長老たちはエフタに言った、「主はあなたとわたしたちの間の証人です。わたしたちは必ずあなたの言われるとおりにしましょう」。
11 そこでエフタはギレアデの長老たちと一緒に行った。民は彼を立てて自分たちのかしらとし、大将とした。それでエフタはミヅパで、自分の言葉をことごとく主の前に述べた。

使徒の働き14 
1 ふたりは、イコニオムでも同じようにユダヤ人の会堂にはいって語った結果、ユダヤ人やギリシヤ人が大ぜい信じた。
2 ところが、信じなかったユダヤ人たちは異邦人たちをそそのかして、兄弟たちに対して悪意をいだかせた。
3 それにもかかわらず、ふたりは長い期間をそこで過ごして、大胆に主のことを語った。主は、彼らの手によってしるしと奇跡とを行わせ、そのめぐみの言葉をあかしされた。
4 そこで町の人々が二派に分れ、ある人たちはユダヤ人の側につき、ある人たちは使徒の側についた。
5 その時、異邦人やユダヤ人が役人たちと一緒になって反対運動を起し、使徒たちをはずかしめ、石で打とうとしたので、
6 ふたりはそれと気づいて、ルカオニヤの町々、ルステラ、デルベおよびその附近の地へのがれ、
7 そこで引きつづき福音を伝えた。
8 ところが、ルステラに足のきかない人が、すわっていた。彼は生れながらの足なえで、歩いた経験が全くなかった。
9 この人がパウロの語るのを聞いていたが、パウロは彼をじっと見て、いやされるほどの信仰が彼にあるのを認め、
10 大声で「自分の足で、まっすぐに立ちなさい」と言った。すると彼は踊り上がって歩き出した。
11 群衆はパウロのしたことを見て、声を張りあげ、ルカオニヤの地方語で、「神々が人間の姿をとって、わたしたちのところにお下りになったのだ」と叫んだ。
12 彼らはバルナバをゼウスと呼び、パウロはおもに語る人なので、彼をヘルメスと呼んだ。
13 そして、郊外にあるゼウス神殿の祭司が、群衆と共に、ふたりに犠牲をささげようと思って、雄牛数頭と花輪とを門前に持ってきた。
14 ふたりの使徒バルナバとパウロとは、これを聞いて自分の上着を引き裂き、群衆の中に飛び込んで行き、叫んで
15 言った、「皆さん、なぜこんな事をするのか。わたしたちとても、あなたがたと同じような人間である。そして、あなたがたがこのような愚にもつかぬものを捨てて、天と地と海と、その中のすべてのものをお造りになった生ける神に立ち帰るようにと、福音を説いているものである。
16 神は過ぎ去った時代には、すべての国々の人が、それぞれの道を行くままにしておかれたが、
17 それでも、ご自分のことをあかししないでおられたわけではない。すなわち、あなたがたのために天から雨を降らせ、実りの季節を与え、食物と喜びとで、あなたがたの心を満たすなど、いろいろのめぐみをお与えになっているのである」。
18 こう言って、ふたりは、やっとのことで、群衆が自分たちに犠牲をささげるのを、思い止まらせた。
19 ところが、あるユダヤ人たちはアンテオケやイコニオムから押しかけてきて、群衆を仲間に引き入れたうえ、パウロを石で打ち、死んでしまったと思って、彼を町の外に引きずり出した。
20 しかし、弟子たちがパウロを取り囲んでいる間に、彼は起きあがって町にはいって行った。そして翌日には、バルナバと一緒にデルベにむかって出かけた。
21 その町で福音を伝えて、大ぜいの人を弟子とした後、ルステラ、イコニオム、アンテオケの町々に帰って行き、
22 弟子たちを力づけ、信仰を持ちつづけるようにと奨励し、「わたしたちが神の国にはいるのには、多くの苦難を経なければならない」と語った。
23 また教会ごとに彼らのために長老たちを任命し、断食をして祈り、彼らをその信じている主にゆだねた。
24 それから、ふたりはピシデヤを通過してパンフリヤにきたが、
25 ペルガで御言を語った後、アタリヤにくだり、
26 そこから舟でアンテオケに帰った。彼らが今なし終った働きのために、神の祝福を受けて送り出されたのは、このアンテオケからであった。
27 彼らは到着早々、教会の人々を呼び集めて、神が彼らと共にいてして下さった数々のこと、また信仰の門を異邦人に開いて下さったことなどを、報告した。
28 そして、ふたりはしばらくの間、弟子たちと一緒に過ごした。

エレミヤ書23 
1 主は言われる、「わが牧場の羊を滅ぼし散らす牧者はわざわいである」。
2 それゆえイスラエルの神、主はわが民を養う牧者についてこう言われる、「あなたがたはわたしの群れを散らし、これを追いやって顧みなかった。見よ、わたしはあなたがたの悪しき行いによってあなたがたに報いると、主は言われる。
3 わたしの群れの残った者を、追いやったすべての地から集め、再びこれをそのおりに帰らせよう。彼らは子を産んでその数が多くなる。
4 わたしはこれを養う牧者をその上に立てる、彼らは再び恐れることなく、またおののくことなく、いなくなることもないと、主は言われる。
5 主は仰せられる、見よ、わたしがダビデのために一つの正しい枝を起す日がくる。彼は王となって世を治め、栄えて、公平と正義を世に行う。
6 その日ユダは救を得、イスラエルは安らかにおる。その名は『主はわれわれの正義』ととなえられる。
7 主は言われる、それゆえ見よ、人々は『イスラエルの民をエジプトの地から導き出された主は生きておられる』とまた言わないで、
8 『イスラエルの家の子孫を北の地と、そのすべて追いやられた地から導き出された神は生きておられる』という日がくる。その時、彼らは自分の地に住んでいる」。
9 預言者たちについて。わが心はわたしのうちに破れ、わが骨はみな震う。主とその聖なる言葉のために、わたしは酔っている人のよう、酒に打ち負かされた人のようである。
10 この地に姦淫を行うものが満ちているからだ。のろいによって地は嘆き、荒野の牧場はかわく。彼らの道は悪く、その力は正しくない。
11 「預言者と祭司とは共に神を汚す者である。わたしの家においてすら彼らの悪を見たと、主は言われる。
12 それゆえ、彼らの道は、おのずから暗黒の中にあるなめらかな道のようになり、彼らは押されてその道に倒れる。わたしが彼らの罰せられる年に、災をその上に臨ませるからであると、主は言われる。
13 わたしはサマリヤの預言者のうちに不快な事のあるのを見た。彼らはバアルによって預言し、わが民イスラエルを惑わした。
14 しかしエルサレムの預言者のうちには、恐ろしい事のあるのを見た。彼らは姦淫を行い、偽りに歩み、悪人の手を強くし、人をその悪から離れさせない。彼らはみなわたしにはソドムのようであり、その民はゴモラのようである」。
15 それゆえ万軍の主は預言者についてこう言われる、「見よ、わたしは彼らに、にがよもぎを食べさせ、毒の水を飲ませる。神を汚すことがエルサレムの預言者から出て、全地に及んでいるからである」。
16 万軍の主はこう言われる、「あなたがたに預言する預言者の言葉を聞いてはならない。彼らはあなたがたに、むなしい望みをいだかせ、主の口から出たのでない、自分の心の黙示を語るのである。
17 彼らは主の言葉を軽んじる者に向かって絶えず、『あなたがたは平安を得る』と言い、また自分の強情な心にしたがって歩むすべての人に向かって、『あなたがたに災はこない』と言う」。
18 彼らのうちだれか主の議会に立って、その言葉を見聞きした者があろうか。だれか耳を傾けてその言葉を聞いた者があろうか。
19 見よ、主の暴風がくる。憤りと、つむじ風が出て、悪人のこうべをうつ。
20 主の怒りは、み心に思い定められたことをなし遂げられるまで退くことはない。末の日にあなたがたはそれを明らかに悟る。
21 預言者たちはわたしがつかわさなかったのに、彼らは走った。わたしが、彼らに告げなかったのに、彼らは預言した。
22 もし彼らがわたしの議会に立ったのであれば、わたしの民にわが言葉を告げ示して、その悪い道と悪い行いから、離れさせたであろうに。
23 「主は言われる、わたしはただ近くの神であって、遠くの神ではないのであるか。
24 主は言われる、人は、ひそかな所に身を隠して、わたしに見られないようにすることができようか。主は言われる、わたしは天と地とに満ちているではないか。
25 わが名によって偽りを預言する預言者たちが、『わたしは夢を見た、わたしは夢を見た』と言うのを聞いた。
26 偽りを預言する預言者たちの心に、いつまで偽りがあるのであるか。彼らはその心の欺きを預言する。
27 彼らはその先祖がバアルに従ってわが名を忘れたように、互に夢を語って、わたしの民にわが名を忘れさせようとする。
28 夢をみた預言者は夢を語るがよい。しかし、わたしの言葉を受けた者は誠実にわたしの言葉を語らなければならない。わらと麦とをくらべることができようかと、主は言われる。
29 主は仰せられる、わたしの言葉は火のようではないか。また岩を打ち砕く鎚のようではないか。
30 それゆえ見よ、わたしはわたしの言葉を互に盗む預言者の敵となると、主は言われる。
31 見よ、わたしは、『主は言いたもう』と舌をもって語る預言者の敵となると、主は言われる。
32 主は仰せられる、見よ、わたしは偽りの夢を預言する者の敵となる。彼らはそれを語り、またその偽りと大言をもってわたしの民を惑わす。わたしが彼らをつかわしたのではなく、また彼らに命じたのでもない。それで彼らはこの民にすこしも益にならないと、主は言われる。
33 この民のひとり、または預言者、または祭司があなたに、『主の重荷はなんですか』と問うならば、彼らに答えなさい、『あなたがたがその重荷です。そして主は、あなたがたを捨てると言っておられます』と。
34 そして、『主の重荷』と言うその預言者、祭司、または民のひとりを、その家族と共にわたしは罰する。
35 あなたがたは、みな互に、隣り人に、また兄弟に、こう言わなければならない、『主はなんと答えられましたか』、『主はなんと言われましたか』と。
36 しかし重ねて『主の重荷』と言ってはならない。重荷は人おのおのの自分の言葉だからである。あなたがたは生ける神、万軍の主なるわれわれの神の言葉を曲げる者である。
37 あなたは預言者にこう言わなければならない、『主はあなたになんと答えられましたか』、『主はなんと言われましたか』と。
38 もしあなたがたが『主の重荷』と言うならば、主はこう仰せられる、『わたしが人をあなたがたにつかわして、あなたがたは「主の重荷」と言ってはならないと言わせたのに、あなたがたは「主の重荷」という言葉を言ったので、
39 わたしは必ずあなたがたを捕え移させ、あなたがたとあなたがたの先祖とに与えたこの町と、あなたがたとを、わたしの前から捨て去る。
40 そして、忘れられることのない永遠のはずかしめと永遠の恥を、あなたがたにこうむらせる』」。

マルコの福音書9
1 また、彼らに言われた、「よく聞いておくがよい。神の国が力をもって来るのを見るまでは、決して死を味わわない者が、ここに立っている者の中にいる」。
2 六日の後、イエスは、ただペテロ、ヤコブ、ヨハネだけを連れて、高い山に登られた。ところが、彼らの目の前でイエスの姿が変り、
3 その衣は真白く輝き、どんな布さらしでも、それほどに白くすることはできないくらいになった。
4 すると、エリヤがモーセと共に彼らに現れて、イエスと語り合っていた。
5 ペテロはイエスにむかって言った、「先生、わたしたちがここにいるのは、すばらしいことです。それで、わたしたちは小屋を三つ建てましょう。一つはあなたのために、一つはモーセのために、一つはエリヤのために」。
6 そう言ったのは、みんなの者が非常に恐れていたので、ペテロは何を言ってよいか、わからなかったからである。
7 すると、雲がわき起って彼らをおおった。そして、その雲の中から声があった、「これはわたしの愛する子である。これに聞け」。
8 彼らは急いで見まわしたが、もはやだれも見えず、ただイエスだけが、自分たちと一緒におられた。
9 一同が山を下って来るとき、イエスは「人の子が死人の中からよみがえるまでは、いま見たことをだれにも話してはならない」と、彼らに命じられた。
10 彼らはこの言葉を心にとめ、死人の中からよみがえるとはどういうことかと、互に論じ合った。
11 そしてイエスに尋ねた、「なぜ、律法学者たちは、エリヤが先に来るはずだと言っているのですか」。
12 イエスは言われた、「確かに、エリヤが先にきて、万事を元どおりに改める。しかし、人の子について、彼が多くの苦しみを受け、かつ恥ずかしめられると、書いてあるのはなぜか。
13 しかしあなたがたに言っておく、エリヤはすでにきたのだ。そして彼について書いてあるように、人々は自分かってに彼をあしらった」。
14 さて、彼らがほかの弟子たちの所にきて見ると、大ぜいの群衆が弟子たちを取り囲み、そして律法学者たちが彼らと論じ合っていた。
15 群衆はみな、すぐイエスを見つけて、非常に驚き、駆け寄ってきて、あいさつをした。
16 イエスが彼らに、「あなたがたは彼らと何を論じているのか」と尋ねられると、
17 群衆のひとりが答えた、「先生、口をきけなくする霊につかれているわたしのむすこを、こちらに連れて参りました。
18 霊がこのむすこにとりつきますと、どこででも彼を引き倒し、それから彼はあわを吹き、歯をくいしばり、からだをこわばらせてしまいます。それでお弟子たちに、この霊を追い出してくださるように願いましたが、できませんでした」。
19 イエスは答えて言われた、「ああ、なんという不信仰な時代であろう。いつまで、わたしはあなたがたと一緒におられようか。いつまで、あなたがたに我慢ができようか。その子をわたしの所に連れてきなさい」。
20 そこで人々は、その子をみもとに連れてきた。霊がイエスを見るや否や、その子をひきつけさせたので、子は地に倒れ、あわを吹きながらころげまわった。
21 そこで、イエスが父親に「いつごろから、こんなになったのか」と尋ねられると、父親は答えた、「幼い時からです。
22 霊はたびたび、この子を火の中、水の中に投げ入れて、殺そうとしました。しかしできますれば、わたしどもをあわれんでお助けください」。
23 イエスは彼に言われた、「もしできれば、と言うのか。信ずる者には、どんな事でもできる」。
24 その子の父親はすぐ叫んで言った、「信じます。不信仰なわたしを、お助けください」。
25 イエスは群衆が駆け寄って来るのをごらんになって、けがれた霊をしかって言われた、「言うことも聞くこともさせない霊よ、わたしがおまえに命じる。この子から出て行け。二度と、はいって来るな」。
26 すると霊は叫び声をあげ、激しく引きつけさせて出て行った。その子は死人のようになったので、多くの人は、死んだのだと言った。
27 しかし、イエスが手を取って起されると、その子は立ち上がった。
28 家にはいられたとき、弟子たちはひそかにお尋ねした、「わたしたちは、どうして霊を追い出せなかったのですか」。
29 すると、イエスは言われた、「このたぐいは、祈によらなければ、どうしても追い出すことはできない」。
30 それから彼らはそこを立ち去り、ガリラヤをとおって行ったが、イエスは人に気づかれるのを好まれなかった。
31 それは、イエスが弟子たちに教えて、「人の子は人々の手にわたされ、彼らに殺され、殺されてから三日の後によみがえるであろう」と言っておられたからである。
32 しかし、彼らはイエスの言われたことを悟らず、また尋ねるのを恐れていた。
33 それから彼らはカペナウムにきた。そして家におられるとき、イエスは弟子たちに尋ねられた、「あなたがたは途中で何を論じていたのか」。
34 彼らは黙っていた。それは途中で、だれが一ばん偉いかと、互に論じ合っていたからである。
35 そこで、イエスはすわって十二弟子を呼び、そして言われた、「だれでも一ばん先になろうと思うならば、一ばんあとになり、みんなに仕える者とならねばならない」。
36 そして、ひとりの幼な子をとりあげて、彼らのまん中に立たせ、それを抱いて言われた。
37 「だれでも、このような幼な子のひとりを、わたしの名のゆえに受けいれる者は、わたしを受けいれるのである。そして、わたしを受けいれる者は、わたしを受けいれるのではなく、わたしをおつかわしになったかたを受けいれるのである」。
38 ヨハネがイエスに言った、「先生、わたしたちについてこない者が、あなたの名を使って悪霊を追い出しているのを見ましたが、その人はわたしたちについてこなかったので、やめさせました」。
39 イエスは言われた、「やめさせないがよい。だれでもわたしの名で力あるわざを行いながら、すぐそのあとで、わたしをそしることはできない。
40 わたしたちに反対しない者は、わたしたちの味方である。
41 だれでも、キリストについている者だというので、あなたがたに水一杯でも飲ませてくれるものは、よく言っておくが、決してその報いからもれることはないであろう。
42 また、わたしを信じるこれらの小さい者のひとりをつまずかせる者は、大きなひきうすを首にかけられて海に投げ込まれた方が、はるかによい。
43 もし、あなたの片手が罪を犯させるなら、それを切り捨てなさい。両手がそろったままで地獄の消えない火の中に落ち込むよりは、片手になって命に入る方がよい。
44 〔地獄では、うじがつきず、火も消えることがない。〕
45 もし、あなたの片足が罪を犯させるなら、それを切り捨てなさい。両足がそろったままで地獄に投げ入れられるよりは、片足で命に入る方がよい。
46 〔地獄では、うじがつきず、火も消えることがない。〕
47 もし、あなたの片目が罪を犯させるなら、それを抜き出しなさい。両眼がそろったままで地獄に投げ入れられるよりは、片目になって神の国に入る方がよい。
48 地獄では、うじがつきず、火も消えることがない。
49 人はすべて火で塩づけられねばならない。
50 塩はよいものである。しかし、もしその塩の味がぬけたら、何によってその味が取りもどされようか。あなたがた自身の内に塩を持ちなさい。そして、互に和らぎなさい」。

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