2015年2月28日土曜日

2/28 出エジプト記11, 12:1~21、ルカの福音書14、ヨブ記29、コリント人への手紙第一15

出エジプト記11
11:1 主はモーセに言われた、「わたしは、なお一つの災を、パロとエジプトの上にくだし、その後、彼はあなたがたをここから去らせるであろう。彼が去らせるとき、彼はあなたがたを、ことごとくここから追い出すであろう。
11:2 あなたは民の耳に語って、男は隣の男から、女は隣の女から、それぞれ銀の飾り、金の飾りを請い求めさせなさい」。
11:3 主は民にエジプトびとの好意を得させられた。またモーセその人は、エジプトの国で、パロの家来たちの目と民の目とに、はなはだ大いなるものと見えた。
11:4 モーセは言った、「主はこう仰せられる、『真夜中ごろ、わたしはエジプトの中へ出て行くであろう。
11:5 エジプトの国のうちのういごは、位に座するパロのういごをはじめ、ひきうすの後にいる、はしためのういごに至るまで、みな死に、また家畜のういごもみな死ぬであろう。
11:6 そしてエジプト全国に大いなる叫びが起るであろう。このようなことはかつてなく、また、ふたたびないであろう』と。
11:7 しかし、すべて、イスラエルの人々にむかっては、人にむかっても、獣にむかっても、犬さえその舌を鳴らさないであろう。これによって主がエジプトびととイスラエルびととの間の区別をされるのを、あなたがたは知るであろう。
11:8 これらのあなたの家来たちは、みな、わたしのもとに下ってきて、ひれ伏して言うであろう、『あなたもあなたに従う民もみな出て行ってください』と。その後、わたしは出て行きます」。彼は激しく怒ってパロのもとから出て行った。
11:9 主はモーセに言われた、「パロはあなたがたの言うことを聞かないであろう。それゆえ、わたしはエジプトの国に不思議を増し加えるであろう」。
11:10 モーセとアロンは、すべてこれらの不思議をパロの前に行ったが、主がパロの心をかたくなにされたので、彼はイスラエルの人々をその国から去らせなかった。

出エジプト記12
12:1 主はエジプトの国で、モーセとアロンに告げて言われた、
12:2 「この月をあなたがたの初めの月とし、これを年の正月としなさい。
12:3 あなたがたはイスラエルの全会衆に言いなさい、『この月の十日におのおの、その父の家ごとに小羊を取らなければならない。すなわち、一家族に小羊一頭を取らなければならない。
12:4 もし家族が少なくて一頭の小羊を食べきれないときは、家のすぐ隣の人と共に、人数に従って一頭を取り、おのおの食べるところに応じて、小羊を見計らわなければならない。
12:5 小羊は傷のないもので、一歳の雄でなければならない。羊またはやぎのうちから、これを取らなければならない。
12:6 そしてこの月の十四日まで、これを守って置き、イスラエルの会衆はみな、夕暮にこれをほふり、
12:7 その血を取り、小羊を食する家の入口の二つの柱と、かもいにそれを塗らなければならない。
12:8 そしてその夜、その肉を火に焼いて食べ、種入れぬパンと苦菜を添えて食べなければならない。
12:9 生でも、水で煮ても、食べてはならない。火に焼いて、その頭を足と内臓と共に食べなければならない。
12:10 朝までそれを残しておいてはならない。朝まで残るものは火で焼きつくさなければならない。
12:11 あなたがたは、こうして、それを食べなければならない。すなわち腰を引きからげ、足にくつをはき、手につえを取って、急いでそれを食べなければならない。これは主の過越である。
12:12 その夜わたしはエジプトの国を巡って、エジプトの国におる人と獣との、すべてのういごを打ち、またエジプトのすべての神々に審判を行うであろう。わたしは主である。

ルカの福音書14
14:1 ある安息日のこと、食事をするために、あるパリサイ派のかしらの家にはいって行かれたが、人々はイエスの様子をうかがっていた。
14:2 するとそこに、水腫をわずらっている人が、みまえにいた。
14:3 イエスは律法学者やパリサイ人たちにむかって言われた、「安息日に人をいやすのは、正しいことかどうか」。
14:4 彼らは黙っていた。そこでイエスはその人に手を置いていやしてやり、そしてお帰しになった。
14:5 それから彼らに言われた、「あなたがたのうちで、自分のむすこか牛が井戸に落ち込んだなら、安息日だからといって、すぐに引き上げてやらない者がいるだろうか」。
14:6 彼らはこれに対して返す言葉がなかった。
14:7 客に招かれた者たちが上座を選んでいる様子をごらんになって、彼らに一つの譬を語られた。
14:8 「婚宴に招かれたときには、上座につくな。あるいは、あなたよりも身分の高い人が招かれているかも知れない。
14:9 その場合、あなたとその人とを招いた者がきて、『このかたに座を譲ってください』と言うであろう。そのとき、あなたは恥じ入って末座につくことになるであろう。
14:10 むしろ、招かれた場合には、末座に行ってすわりなさい。そうすれば、招いてくれた人がきて、『友よ、上座の方へお進みください』と言うであろう。そのとき、あなたは席を共にするみんなの前で、面目をほどこすことになるであろう。
14:11 おおよそ、自分を高くする者は低くされ、自分を低くする者は高くされるであろう」。
14:12 また、イエスは自分を招いた人に言われた、「午餐または晩餐の席を設ける場合には、友人、兄弟、親族、金持の隣り人などは呼ばぬがよい。恐らく彼らもあなたを招きかえし、それであなたは返礼を受けることになるから。
14:13 むしろ、宴会を催す場合には、貧しい人、体の不自由な人、足の悪い人、目の見えない人などを招くがよい。
14:14 そうすれば、彼らは返礼ができないから、あなたはさいわいになるであろう。正しい人々の復活の際には、あなたは報いられるであろう」。
14:15 列席者のひとりがこれを聞いてイエスに「神の国で食事をする人は、さいわいです」と言った。
14:16 そこでイエスが言われた、「ある人が盛大な晩餐会を催して、大ぜいの人を招いた。
14:17 晩餐の時刻になったので、招いておいた人たちのもとに僕を送って、『さあ、おいでください。もう準備ができましたから』と言わせた。
14:18 ところが、みんな一様に断りはじめた。最初の人は、『わたしは土地を買いましたので、行って見なければなりません。どうぞ、おゆるしください』と言った。
14:19 ほかの人は、『わたしは五対の牛を買いましたので、それをしらべに行くところです。どうぞ、おゆるしください』、
14:20 もうひとりの人は、『わたしは妻をめとりましたので、参ることができません』と言った。
14:21 僕は帰ってきて、以上の事を主人に報告した。すると家の主人はおこって僕に言った、『いますぐに、町の大通りや小道へ行って、貧しい人、体の不自由な人、目の見えない人、足の悪い人などを、ここへ連れてきなさい』。
14:22 僕は言った、『ご主人様、仰せのとおりにいたしましたが、まだ席がございます』。
14:23 主人が僕に言った、『道やかきねのあたりに出て行って、この家がいっぱいになるように、人々を無理やりにひっぱってきなさい。
14:24 あなたがたに言って置くが、招かれた人で、わたしの晩餐にあずかる者はひとりもないであろう』」。
14:25 大ぜいの群衆がついてきたので、イエスは彼らの方に向いて言われた、
14:26 「だれでも、父、母、妻、子、兄弟、姉妹、さらに自分の命までも捨てて、わたしのもとに来るのでなければ、わたしの弟子となることはできない。
14:27 自分の十字架を負うてわたしについて来るものでなければ、わたしの弟子となることはできない。
14:28 あなたがたのうちで、だれかが邸宅を建てようと思うなら、それを仕上げるのに足りるだけの金を持っているかどうかを見るため、まず、すわってその費用を計算しないだろうか。
14:29 そうしないと、土台をすえただけで完成することができず、見ているみんなの人が、
14:30 『あの人は建てかけたが、仕上げができなかった』と言ってあざ笑うようになろう。
14:31 また、どんな王でも、ほかの王と戦いを交えるために出て行く場合には、まず座して、こちらの一万人をもって、二万人を率いて向かって来る敵に対抗できるかどうか、考えて見ないだろうか。
14:32 もし自分の力にあまれば、敵がまだ遠くにいるうちに、使者を送って、和を求めるであろう。
14:33 それと同じように、あなたがたのうちで、自分の財産をことごとく捨て切るものでなくては、わたしの弟子となることはできない。
14:34 塩は良いものだ。しかし、塩もききめがなくなったら、何によって塩味が取りもどされようか。
14:35 土にも肥料にも役立たず、外に投げ捨てられてしまう。聞く耳のあるものは聞くがよい」。

ヨブ記29
29:1 ヨブはまた言葉をついで言った、
29:2 「ああ過ぎた年月のようであったらよいのだが、神がわたしを守ってくださった日のようであったらよいのだが。
29:3 あの時には、彼のともしびがわたしの頭の上に輝き、彼の光によってわたしは暗やみを歩んだ。
29:4 わたしの盛んな時のようであったならよいのだが。あの時には、神の親しみがわたしの天幕の上にあった。
29:5 あの時には、全能者がなおわたしと共にいまし、わたしの子供たちもわたしの周囲にいた。
29:6 あの時、わたしの足跡は乳で洗われ、岩もわたしのために油の流れを注ぎだした。
29:7 あの時には、わたしは町の門に出て行き、わたしの座を広場に設けた。
29:8 若い者はわたしを見てしりぞき、老いた者は身をおこして立ち、
29:9 君たる者も物言うことをやめて、その口に手を当て、
29:10 尊い者も声をおさめて、その舌を上あごにつけた。
29:11 耳に聞いた者はわたしを祝福された者となし、目に見た者はこれをあかしした。
29:12 これは助けを求める貧しい者を救い、また、みなしごおよび助ける人のない者を救ったからである。
29:13 今にも滅びようとした者の祝福がわたしに来た。わたしはまたやもめの心をして喜び歌わせた。
29:14 わたしは正義を着、正義はわたしをおおった。わたしの公義は上着のごとく、また冠のようであった。
29:15 わたしは目しいの目となり、足なえの足となり、
29:16 貧しい者の父となり、知らない人の訴えの理由を調べてやった。
29:17 わたしはまた悪しき者のきばを折り、その歯の間から獲物を引き出した。
29:18 その時、わたしは言った、『わたしは自分の巣の中で死に、わたしの日は砂のように多くなるであろう。
29:19 わたしの根は水のほとりにはびこり、露は夜もすがらわたしの枝におくであろう。
29:20 わたしの栄えはわたしと共に新しく、わたしの弓はわたしの手にいつも強い』と。
29:21 人々はわたしに聞いて待ち、黙して、わたしの教に従った。
29:22 わたしが言った後は彼らは再び言わなかった。わたしの言葉は彼らの上に雨のように降りそそいだ。
29:23 彼らは雨を待つように、わたしを待ち望み、春の雨を仰ぐように口を開いて仰いだ。
29:24 彼らが希望を失った時にも、わたしは彼らにむかってほほえんだ。彼らはわたしの顔の光を除くことができなかった。
29:25 わたしは彼らのために道を選び、そのかしらとして座し、軍中の王のようにしており、嘆く者を慰める人のようであった。

コリント人への手紙第一15
15:1 兄弟たちよ。わたしが以前あなたがたに伝えた福音、あなたがたが受けいれ、それによって立ってきたあの福音を、思い起してもらいたい。
15:2 もしあなたがたが、いたずらに信じないで、わたしの宣べ伝えたとおりの言葉を固く守っておれば、この福音によって救われるのである。
15:3 わたしが最も大事なこととしてあなたがたに伝えたのは、わたし自身も受けたことであった。すなわちキリストが、聖書に書いてあるとおり、わたしたちの罪のために死んだこと、
15:4 そして葬られたこと、聖書に書いてあるとおり、三日目によみがえったこと、
15:5 ケパに現れ、次に、十二人に現れたことである。
15:6 そののち、五百人以上の兄弟たちに、同時に現れた。その中にはすでに眠った者たちもいるが、大多数はいまなお生存している。
15:7 そののち、ヤコブに現れ、次に、すべての使徒たちに現れ、
15:8 そして最後に、いわば、月足らずに生れたようなわたしにも、現れたのである。
15:9 実際わたしは、神の教会を迫害したのであるから、使徒たちの中でいちばん小さい者であって、使徒と呼ばれる値うちのない者である。
15:10 しかし、神の恵みによって、わたしは今日あるを得ているのである。そして、わたしに賜わった神の恵みはむだにならず、むしろ、わたしは彼らの中のだれよりも多く働いてきた。しかしそれは、わたし自身ではなく、わたしと共にあった神の恵みである。
15:11 とにかく、わたしにせよ彼らにせよ、そのように、わたしたちは宣べ伝えており、そのように、あなたがたは信じたのである。
15:12 さて、キリストは死人の中からよみがえったのだと宣べ伝えられているのに、あなたがたの中のある者が、死人の復活などはないと言っているのは、どうしたことか。
15:13 もし死人の復活がないならば、キリストもよみがえらなかったであろう。
15:14 もしキリストがよみがえらなかったとしたら、わたしたちの宣教はむなしく、あなたがたの信仰もまたむなしい。
15:15 すると、わたしたちは神にそむく偽証人にさえなるわけだ。なぜなら、万一死人がよみがえらないとしたら、わたしたちは神が実際よみがえらせなかったはずのキリストを、よみがえらせたと言って、神に反するあかしを立てたことになるからである。
15:16 もし死人がよみがえらないなら、キリストもよみがえらなかったであろう。
15:17 もしキリストがよみがえらなかったとすれば、あなたがたの信仰は空虚なものとなり、あなたがたは、いまなお罪の中にいることになろう。
15:18 そうだとすると、キリストにあって眠った者たちは、滅んでしまったのである。
15:19 もしわたしたちが、この世の生活でキリストにあって単なる望みをいだいているだけだとすれば、わたしたちは、すべての人の中で最もあわれむべき存在となる。
15:20 しかし事実、キリストは眠っている者の初穂として、死人の中からよみがえったのである。
15:21 それは、死がひとりの人によってきたのだから、死人の復活もまた、ひとりの人によってこなければならない。
15:22 アダムにあってすべての人が死んでいるのと同じように、キリストにあってすべての人が生かされるのである。
15:23 ただ、各自はそれぞれの順序に従わねばならない。最初はキリスト、次に、主の来臨に際してキリストに属する者たち、
15:24 それから終末となって、その時に、キリストはすべての君たち、すべての権威と権力とを打ち滅ぼして、国を父なる神に渡されるのである。
15:25 なぜなら、キリストはあらゆる敵をその足もとに置く時までは、支配を続けることになっているからである。
15:26 最後の敵として滅ぼされるのが、死である。
15:27 「神は万物を彼の足もとに従わせた」からである。ところが、万物を従わせたと言われる時、万物を従わせたかたがそれに含まれていないことは、明らかである。
15:28 そして、万物が神に従う時には、御子自身もまた、万物を従わせたそのかたに従うであろう。それは、神がすべての者にあって、すべてとなられるためである。
15:29 そうでないとすれば、死者のためにバプテスマを受ける人々は、なぜそれをするのだろうか。もし死者が全くよみがえらないとすれば、なぜ人々が死者のためにバプテスマを受けるのか。
15:30 また、なんのために、わたしたちはいつも危険を冒しているのか。
15:31 兄弟たちよ。わたしたちの主キリスト・イエスにあって、わたしがあなたがたにつき持っている誇にかけて言うが、わたしは日々死んでいるのである。
15:32 もし、わたしが人間の考えによってエペソで獣と戦ったとすれば、それはなんの役に立つのか。もし死人がよみがえらないのなら、「わたしたちは飲み食いしようではないか。あすもわからぬいのちなのだ」。
15:33 まちがってはいけない。「悪い交わりは、良いならわしをそこなう」。
15:34 目ざめて身を正し、罪を犯さないようにしなさい。あなたがたのうちには、神について無知な人々がいる。あなたがたをはずかしめるために、わたしはこう言うのだ。
15:35 しかし、ある人は言うだろう。「どんなふうにして、死人がよみがえるのか。どんなからだをして来るのか」。
15:36 おろかな人である。あなたのまくものは、死ななければ、生かされないではないか。
15:37 また、あなたのまくのは、やがて成るべきからだをまくのではない。麦であっても、ほかの種であっても、ただの種粒にすぎない。
15:38 ところが、神はみこころのままに、これにからだを与え、その一つ一つの種にそれぞれのからだをお与えになる。
15:39 すべての肉が、同じ肉なのではない。人の肉があり、獣の肉があり、鳥の肉があり、魚の肉がある。
15:40 天に属するからだもあれば、地に属するからだもある。天に属するものの栄光は、地に属するものの栄光と違っている。
15:41 日の栄光があり、月の栄光があり、星の栄光がある。また、この星とあの星との間に、栄光の差がある。
15:42 死人の復活も、また同様である。朽ちるものでまかれ、朽ちないものによみがえり、
15:43 卑しいものでまかれ、栄光あるものによみがえり、弱いものでまかれ、強いものによみがえり、
15:44 肉のからだでまかれ、霊のからだによみがえるのである。肉のからだがあるのだから、霊のからだもあるわけである。
15:45 聖書に「最初の人アダムは生きたものとなった」と書いてあるとおりである。しかし最後のアダムは命を与える霊となった。
15:46 最初にあったのは、霊のものではなく肉のものであって、その後に霊のものが来るのである。
15:47 第一の人は地から出て土に属し、第二の人は天から来る。
15:48 この土に属する人に、土に属している人々は等しく、この天に属する人に、天に属している人々は等しいのである。
15:49 すなわち、わたしたちは、土に属している形をとっているのと同様に、また天に属している形をとるであろう。
15:50 兄弟たちよ。わたしはこの事を言っておく。肉と血とは神の国を継ぐことができないし、朽ちるものは朽ちないものを継ぐことがない。
15:51 ここで、あなたがたに奥義を告げよう。わたしたちすべては、眠り続けるのではない。終りのラッパの響きと共に、またたく間に、一瞬にして変えられる。
15:52 というのは、ラッパが響いて、死人は朽ちない者によみがえらされ、わたしたちは変えられるのである。
15:53 なぜなら、この朽ちるものは必ず朽ちないものを着、この死ぬものは必ず死なないものを着ることになるからである。
15:54 この朽ちるものが朽ちないものを着、この死ぬものが死なないものを着るとき、聖書に書いてある言葉が成就するのである。
15:55 「死は勝利にのまれてしまった。死よ、おまえの勝利は、どこにあるのか。死よ、おまえのとげは、どこにあるのか」。
15:56 死のとげは罪である。罪の力は律法である。
15:57 しかし感謝すべきことには、神はわたしたちの主イエス・キリストによって、わたしたちに勝利を賜わったのである。
15:58 だから、愛する兄弟たちよ。堅く立って動かされず、いつも全力を注いで主のわざに励みなさい。主にあっては、あなたがたの労苦がむだになることはないと、あなたがたは知っているからである。

2015年2月27日金曜日

2/27 出エジプト記10、ルカの福音書13、ヨブ記28、コリント人への手紙第一14

出エジプト記10  
10:1 そこで、主はモーセに言われた、「パロのもとに行きなさい。わたしは彼の心とその家来たちの心をかたくなにした。これは、わたしがこれらのしるしを、彼らの中に行うためである。
10:2 また、わたしがエジプトびとをあしらったこと、また彼らの中にわたしが行ったしるしを、あなたがたが、子や孫の耳に語り伝えるためである。そしてあなたがたは、わたしが主であることを知るであろう」。
10:3 モーセとアロンはパロのもとに行って彼に言った、「ヘブルびとの神、主はこう仰せられる、『いつまで、あなたは、わたしに屈伏することを拒むのですか。民を去らせて、わたしに仕えさせなさい。
10:4 もし、わたしの民を去らせることを拒むならば、見よ、あす、わたしはいなごを、あなたの領土にはいらせるであろう。
10:5 それは地のおもてをおおい、人が地を見ることもできないほどになるであろう。そして雹を免れて、残されているものを食い尽し、野にはえているあなたがたの木をみな食い尽すであろう。
10:6 またそれはあなたの家とあなたのすべての家来の家、および、すべてのエジプトびとの家に満ちるであろう。このようなことは、あなたの父たちも、また、祖父たちも、彼らが地上にあった日から今日に至るまで、かつて見たことのないものである』と」。そして彼は身をめぐらして、パロのもとを出て行った。
10:7 パロの家来たちは王に言った、「いつまで、この人はわれわれのわなとなるのでしょう。この人々を去らせ、彼らの神なる主に仕えさせては、どうでしょう。エジプトが滅びてしまうことに、まだ気づかれないのですか」。
10:8 そこで、モーセとアロンは、また、パロのもとに召し出された。パロは彼らに言った、「行って、あなたがたの神、主に仕えなさい。しかし、行くものはだれだれか」。
10:9 モーセは言った、「わたしたちは幼い者も、老いた者も行きます。むすこも娘も携え、羊も牛も連れて行きます。わたしたちは主の祭を執り行わなければならないのですから」。
10:10 パロは彼らに言った、「万一、わたしが、あなたがたに子供を連れてまで去らせるようなことがあれば、主があなたがたと共にいますがよい。あなたがたは悪いたくらみをしている。
10:11 それはいけない。あなたがたは男だけ行って主に仕えるがよい。それが、あなたがたの要求であった」。彼らは、ついにパロの前から追い出された。
10:12 主はモーセに言われた、「あなたの手をエジプトの地の上にさし伸べて、エジプトの地にいなごをのぼらせ、地のすべての青物、すなわち、雹が打ち残したものを、ことごとく食べさせなさい」。
10:13 そこでモーセはエジプトの地の上に、つえをさし伸べたので、主は終日、終夜、東風を地に吹かせられた。朝となって、東風は、いなごを運んできた。
10:14 いなごはエジプト全国にのぞみ、エジプトの全領土にとどまり、その数がはなはだ多く、このようないなごは前にもなく、また後にもないであろう。
10:15 いなごは地の全面をおおったので、地は暗くなった。そして地のすべての青物と、雹の打ち残した木の実を、ことごとく食べたので、エジプト全国にわたって、木にも畑の青物にも、緑の物とては何も残らなかった。
10:16 そこで、パロは、急いでモーセとアロンを召して言った、「わたしは、あなたがたの神、主に対し、また、あなたがたに対して罪を犯しました。
10:17 それで、どうか、もう一度だけ、わたしの罪をゆるしてください。そしてあなたがたの神、主に祈願して、ただ、この死をわたしから離れさせてください」。
10:18 そこで彼はパロのところから出て、主に祈願したので、
10:19 主は、はなはだ強い西風に変らせ、いなごを吹き上げて、これを紅海に追いやられたので、エジプト全土には一つのいなごも残らなかった。
10:20 しかし、主がパロの心をかたくなにされたので、彼はイスラエルの人々を去らせなかった。
10:21 主はまたモーセに言われた、「天にむかってあなたの手をさし伸べ、エジプトの国に、くらやみをこさせなさい。そのくらやみは、さわれるほどである」。
10:22 モーセが天にむかって手をさし伸べたので、濃いくらやみは、エジプト全国に臨み三日に及んだ。
10:23 三日の間、人々は互に見ることもできず、まただれもその所から立つ者もなかった。しかし、イスラエルの人々には、みな、その住む所に光があった。
10:24 そこでパロはモーセを召して言った、「あなたがたは行って主に仕えなさい。あなたがたの子供も連れて行ってもよろしい。ただ、あなたがたの羊と牛は残して置きなさい」。
10:25 しかし、モーセは言った、「あなたは、また、わたしたちの神、主にささげる犠牲と燔祭の物をも、わたしたちにくださらなければなりません。
10:26 わたしたちは家畜も連れて行きます。ひずめ一つも残しません。わたしたちは、そのうちから取って、わたしたちの神、主に仕えねばなりません。またわたしたちは、その場所に行くまでは、何をもって、主に仕えるべきかを知らないからです」。
10:27 けれども、主がパロの心をかたくなにされたので、パロは彼らを去らせようとしなかった。
10:28 それでパロはモーセに言った、「わたしの所から去りなさい。心して、わたしの顔は二度と見てはならない。わたしの顔を見る日には、あなたの命はないであろう」。
10:29 モーセは言った、「よくぞ仰せられました。わたしは、二度と、あなたの顔を見ないでしょう」。

ルカの福音書13
13:1 ちょうどその時、ある人々がきて、ピラトがガリラヤ人たちの血を流し、それを彼らの犠牲の血に混ぜたことを、イエスに知らせた。
13:2 そこでイエスは答えて言われた、「それらのガリラヤ人が、そのような災難にあったからといって、他のすべてのガリラヤ人以上に罪が深かったと思うのか。
13:3 あなたがたに言うが、そうではない。あなたがたも悔い改めなければ、みな同じように滅びるであろう。
13:4 また、シロアムの塔が倒れたためにおし殺されたあの十八人は、エルサレムの他の全住民以上に罪の負債があったと思うか。
13:5 あなたがたに言うが、そうではない。あなたがたも悔い改めなければ、みな同じように滅びるであろう」。
13:6 それから、この譬を語られた、「ある人が自分のぶどう園にいちじくの木を植えて置いたので、実を捜しにきたが見つからなかった。
13:7 そこで園丁に言った、『わたしは三年間も実を求めて、このいちじくの木のところにきたのだが、いまだに見あたらない。その木を切り倒してしまえ。なんのために、土地をむだにふさがせて置くのか』。
13:8 すると園丁は答えて言った、『ご主人様、ことしも、そのままにして置いてください。そのまわりを掘って肥料をやって見ますから。
13:9 それで来年実がなりましたら結構です。もしそれでもだめでしたら、切り倒してください』」。
13:10 安息日に、ある会堂で教えておられると、
13:11 そこに十八年間も病気の霊につかれ、かがんだままで、からだを伸ばすことの全くできない女がいた。
13:12 イエスはこの女を見て、呼びよせ、「女よ、あなたの病気はなおった」と言って、
13:13 手をその上に置かれた。すると立ちどころに、そのからだがまっすぐになり、そして神をたたえはじめた。
13:14 ところが会堂司は、イエスが安息日に病気をいやされたことを憤り、群衆にむかって言った、「働くべき日は六日ある。その間に、なおしてもらいにきなさい。安息日にはいけない」。
13:15 主はこれに答えて言われた、「偽善者たちよ、あなたがたはだれでも、安息日であっても、自分の牛やろばを家畜小屋から解いて、水を飲ませに引き出してやるではないか。
13:16 それなら、十八年間もサタンに縛られていた、アブラハムの娘であるこの女を、安息日であっても、その束縛から解いてやるべきではなかったか」。
13:17 こう言われたので、イエスに反対していた人たちはみな恥じ入った。そして群衆はこぞって、イエスがなされたすべてのすばらしいみわざを見て喜んだ。
13:18 そこで言われた、「神の国は何に似ているか。またそれを何にたとえようか。
13:19 一粒のからし種のようなものである。ある人がそれを取って庭にまくと、育って木となり、空の鳥もその枝に宿るようになる」。
13:20 また言われた、「神の国を何にたとえようか。
13:21 パン種のようなものである。女がそれを取って三斗の粉の中に混ぜると、全体がふくらんでくる」。
13:22 さてイエスは教えながら町々村々を通り過ぎ、エルサレムへと旅を続けられた。
13:23 すると、ある人がイエスに、「主よ、救われる人は少ないのですか」と尋ねた。
13:24 そこでイエスは人々にむかって言われた、「狭い戸口からはいるように努めなさい。事実、はいろうとしても、はいれない人が多いのだから。
13:25 家の主人が立って戸を閉じてしまってから、あなたがたが外に立ち戸をたたき始めて、『ご主人様、どうぞあけてください』と言っても、主人はそれに答えて、『あなたがたがどこからきた人なのか、わたしは知らない』と言うであろう。
13:26 そのとき、『わたしたちはあなたとご一緒に飲み食いしました。また、あなたはわたしたちの大通りで教えてくださいました』と言い出しても、
13:27 彼は、『あなたがたがどこからきた人なのか、わたしは知らない。悪事を働く者どもよ、みんな行ってしまえ』と言うであろう。
13:28 あなたがたは、アブラハム、イサク、ヤコブやすべての預言者たちが、神の国にはいっているのに、自分たちは外に投げ出されることになれば、そこで泣き叫んだり、歯がみをしたりするであろう。
13:29 それから人々が、東から西から、また南から北からきて、神の国で宴会の席につくであろう。
13:30 こうしてあとのもので先になるものがあり、また、先のものであとになるものもある」。
13:31 ちょうどその時、あるパリサイ人たちが、イエスに近寄ってきて言った、「ここから出て行きなさい。ヘロデがあなたを殺そうとしています」。
13:32 そこで彼らに言われた、「あのきつねのところへ行ってこう言え、『見よ、わたしはきょうもあすも悪霊を追い出し、また、病気をいやし、そして三日目にわざを終えるであろう。
13:33 しかし、きょうもあすも、またその次の日も、わたしは進んで行かねばならない。預言者がエルサレム以外の地で死ぬことは、あり得ないからである』。
13:34 ああ、エルサレム、エルサレム、預言者たちを殺し、おまえにつかわされた人々を石で打ち殺す者よ。ちょうどめんどりが翼の下にひなを集めるように、わたしはおまえの子らを幾たび集めようとしたことであろう。それだのに、おまえたちは応じようとしなかった。
13:35 見よ、おまえたちの家は見捨てられてしまう。わたしは言って置く、『主の名によってきたるものに、祝福あれ』とおまえたちが言う時の来るまでは、再びわたしに会うことはないであろう」。

ヨブ記28
28:1 しろがねには掘り出す穴があり、精錬するこがねには出どころがある。
28:2 くろがねは土から取り、あかがねは石から溶かして取る。
28:3 人は暗やみを破り、いやはてまでも尋ねきわめて、暗やみおよび暗黒の中から鉱石を取る。
28:4 彼らは人の住む所を離れて縦穴をうがち、道行く人に忘れられ、人を離れて身をつりさげ、揺れ動く。
28:5 地はそこから食物を出す。その下は火でくつがえされるようにくつがえる。
28:6 その石はサファイヤのある所、そこにはまた金塊がある。
28:7 その道は猛禽も知らず、たかの目もこれを見ず、
28:8 猛獣もこれを踏まず、ししもこれを通らなかった。
28:9 人は堅い岩に手をくだして、山を根元からくつがえす。
28:10 彼は岩に坑道を掘り、その目はもろもろの尊い物を見る。
28:11 彼は水路をふさいで、漏れないようにし、隠れた物を光に取り出す。
28:12 しかし知恵はどこに見いだされるか。悟りのある所はどこか。
28:13 人はそこに至る道を知らない、また生ける者の地でそれを獲ることができない。
28:14 淵は言う、『それはわたしのうちにない』と。また海は言う、『わたしのもとにない』と。
28:15 精金もこれと換えることはできない。銀も量ってその価とすることはできない。
28:16 オフルの金をもってしても、その価を量ることはできない。尊い縞めのうも、サファイヤも同様である。
28:17 こがねも、玻璃もこれに並ぶことができない。また精金の器物もこれと換えることができない。
28:18 さんごも水晶も言うに足りない。知恵を得るのは真珠を得るのにまさる。
28:19 エチオピヤのトパズもこれに並ぶことができない。純金をもってしても、その価を量ることはできない。
28:20 それでは知恵はどこから来るか。悟りのある所はどこか。
28:21 これはすべての生き物の目に隠され、空の鳥にも隠されている。
28:22 滅びも死も言う、『われわれはそのうわさを耳に聞いただけだ』。
28:23 神はこれに至る道を悟っておられる、彼はそのある所を知っておられる。
28:24 彼は地の果までもみそなわし、天が下を見きわめられるからだ。
28:25 彼が風に重さを与え、水をますで量られたとき、
28:26 彼が雨のために規定を設け、雷のひらめきのために道を設けられたとき、
28:27 彼は知恵を見て、これをあらわし、これを確かめ、これをきわめられた。
28:28 そして人に言われた、『見よ、主を恐れることは知恵である、悪を離れることは悟りである』と」。

コリント人への手紙第一14
14:1 愛を追い求めなさい。また、霊の賜物を、ことに預言することを、熱心に求めなさい。
14:2 異言を語る者は、人にむかって語るのではなく、神にむかって語るのである。それはだれにもわからない。彼はただ、霊によって奥義を語っているだけである。
14:3 しかし預言をする者は、人に語ってその徳を高め、彼を励まし、慰めるのである。
14:4 異言を語る者は自分だけの徳を高めるが、預言をする者は教会の徳を高める。
14:5 わたしは実際、あなたがたがひとり残らず異言を語ることを望むが、特に預言をしてもらいたい。教会の徳を高めるように異言を解かない限り、異言を語る者よりも、預言をする者の方がまさっている。
14:6 だから、兄弟たちよ。たといわたしがあなたがたの所に行って異言を語るとしても、啓示か知識か預言か教かを語らなければ、あなたがたに、なんの役に立つだろうか。
14:7 また、笛や立琴のような楽器でも、もしその音に変化がなければ、何を吹いているのか、弾いているのか、どうして知ることができようか。
14:8 また、もしラッパがはっきりした音を出さないなら、だれが戦闘の準備をするだろうか。
14:9 それと同様に、もしあなたがたが異言ではっきりしない言葉を語れば、どうしてその語ることがわかるだろうか。それでは、空にむかって語っていることになる。
14:10 世には多種多様の言葉があるだろうが、意味のないものは一つもない。
14:11 もしその言葉の意味がわからないなら、語っている人にとっては、わたしは異国人であり、語っている人も、わたしにとっては異国人である。
14:12 だから、あなたがたも、霊の賜物を熱心に求めている以上は、教会の徳を高めるために、それを豊かにいただくように励むがよい。
14:13 このようなわけであるから、異言を語る者は、自分でそれを解くことができるように祈りなさい。
14:14 もしわたしが異言をもって祈るなら、わたしの霊は祈るが、知性は実を結ばないからである。
14:15 すると、どうしたらよいのか。わたしは霊で祈ると共に、知性でも祈ろう。霊でさんびを歌うと共に、知性でも歌おう。
14:16 そうでないと、もしあなたが霊で祝福の言葉を唱えても、初心者の席にいる者は、あなたの感謝に対して、どうしてアァメンと言えようか。あなたが何を言っているのか、彼には通じない。
14:17 感謝するのは結構だが、それで、ほかの人の徳を高めることにはならない。
14:18 わたしは、あなたがたのうちのだれよりも多く異言が語れることを、神に感謝する。
14:19 しかし教会では、一万の言葉を異言で語るよりも、ほかの人たちをも教えるために、むしろ五つの言葉を知性によって語る方が願わしい。
14:20 兄弟たちよ。物の考えかたでは、子供となってはいけない。悪事については幼な子となるのはよいが、考えかたでは、おとなとなりなさい。
14:21 律法にこう書いてある、「わたしは、異国の舌と異国のくちびるとで、この民に語るが、それでも、彼らはわたしに耳を傾けない、と主が仰せになる」。
14:22 このように、異言は信者のためではなく未信者のためのしるしであるが、預言は未信者のためではなく信者のためのしるしである。
14:23 もし全教会が一緒に集まって、会員が異言を語っているところに、初心者か不信者かがはいってきたら、彼らはあなたがたが気が変になったと言うだろう。
14:24 しかし、全員が預言をしているところに、不信者か初心者がはいってきたら、彼の良心はみんなの者に責められ、みんなの者にさばかれ、
14:25 その心の秘密があばかれ、その結果、ひれ伏して神を拝み、「まことに、神があなたがたのうちにいます」と告白するに至るであろう。
14:26 すると、兄弟たちよ。どうしたらよいのか。あなたがたが一緒に集まる時、各自はさんびを歌い、教をなし、啓示を告げ、異言を語り、それを解くのであるが、すべては徳を高めるためにすべきである。
14:27 もし異言を語る者があれば、ふたりか、多くて三人の者が、順々に語り、そして、ひとりがそれを解くべきである。
14:28 もし解く者がいない時には、教会では黙っていて、自分に対しまた神に対して語っているべきである。
14:29 預言をする者の場合にも、ふたりか三人かが語り、ほかの者はそれを吟味すべきである。
14:30 しかし、席にいる他の者が啓示を受けた場合には、初めの者は黙るがよい。
14:31 あなたがたは、みんなが学びみんなが勧めを受けるために、ひとりずつ残らず預言をすることができるのだから。
14:32 かつ、預言者の霊は預言者に服従するものである。
14:33 神は無秩序の神ではなく、平和の神である。聖徒たちのすべての教会で行われているように、
14:34 婦人たちは教会では黙っていなければならない。彼らは語ることが許されていない。だから、律法も命じているように、服従すべきである。
14:35 もし何か学びたいことがあれば、家で自分の夫に尋ねるがよい。教会で語るのは、婦人にとっては恥ずべきことである。
14:36 それとも、神の言はあなたがたのところから出たのか。あるいは、あなたがただけにきたのか。
14:37 もしある人が、自分は預言者か霊の人であると思っているなら、わたしがあなたがたに書いていることは、主の命令だと認めるべきである。
14:38 もしそれを無視する者があれば、その人もまた無視される。
14:39 わたしの兄弟たちよ。このようなわけだから、預言することを熱心に求めなさい。また、異言を語ることを妨げてはならない。
14:40 しかし、すべてのことを適宜に、かつ秩序を正して行うがよい。

2015年2月26日木曜日

2/26 出エジプト記9、ルカの福音書12、ヨブ記27、コリント人への手紙第一13

出エジプト記9
9:1 主はモーセに言われた、「パロのもとに行って、彼に言いなさい、『ヘブルびとの神、主はこう仰せられる、「わたしの民を去らせて、わたしに仕えさせなさい。
9:2 あなたがもし彼らを去らせることを拒んで、なお彼らを留めおくならば、
9:3 主の手は最も激しい疫病をもって、野にいるあなたの家畜、すなわち馬、ろば、らくだ、牛、羊の上に臨むであろう。
9:4 しかし、主はイスラエルの家畜と、エジプトの家畜を区別され、すべてイスラエルの人々に属するものには一頭も死ぬものがないであろう」と』」。
9:5 主は、また、時を定めて仰せられた、「あす、主はこのことを国に行うであろう」。
9:6 あくる日、主はこのことを行われたので、エジプトびとの家畜はみな死んだ。しかし、イスラエルの人々の家畜は一頭も死ななかった。
9:7 パロは人をつかわして見させたが、イスラエルの家畜は一頭も死んでいなかった。それでもパロの心はかたくなで、民を去らせなかった。
9:8 主はモーセとアロンに言われた、「あなたがたは、かまどのすすを両手いっぱい取り、それをモーセはパロの目の前で天にむかって、まき散らしなさい。
9:9 それはエジプトの全国にわたって、細かいちりとなり、エジプト全国で人と獣に付いて、うみの出るはれものとなるであろう」。
9:10 そこで彼らは、かまどのすすを取ってパロの前に立ち、モーセは天にむかってこれをまき散らしたので、人と獣に付いて、うみの出るはれものとなった。
9:11 魔術師らは、はれもののためにモーセの前に立つことができなかった。はれものが魔術師らと、すべてのエジプトびとに生じたからである。
9:12 しかし、主はパロの心をかたくなにされたので、彼は主がモーセに語られたように、彼らの言うことを聞かなかった。
9:13 主はまたモーセに言われた、「朝早く起き、パロの前に立って、彼に言いなさい、『ヘブルびとの神、主はこう仰せられる、「わたしの民を去らせて、わたしに仕えさせなさい。
9:14 わたしは、こんどは、もろもろの災を、あなたと、あなたの家来と、あなたの民にくだし、わたしに並ぶものが全地にないことを知らせるであろう。
9:15 わたしがもし、手をさし伸べ、疫病をもって、あなたと、あなたの民を打っていたならば、あなたは地から断ち滅ぼされていたであろう。
9:16 しかし、わたしがあなたをながらえさせたのは、あなたにわたしの力を見させるため、そして、わたしの名が全地に宣べ伝えられるためにほかならない。
9:17 それに、あなたはなお、わたしの民にむかって、おのれを高くし、彼らを去らせようとしない。
9:18 ゆえに、あすの今ごろ、わたしは恐ろしく大きな雹を降らせるであろう。それはエジプトの国が始まった日から今まで、かつてなかったほどのものである。
9:19 それゆえ、いま、人をやって、あなたの家畜と、あなたが野にもっているすべてのものを、のがれさせなさい。人も獣も、すべて野にあって家に帰らないものは降る雹に打たれて死ぬであろう」と』」。
9:20 パロの家来のうち、主の言葉をおそれる者は、そのしもべと家畜を家にのがれさせたが、
9:21 主の言葉を意にとめないものは、そのしもべと家畜を野に残しておいた。
9:22 主はモーセに言われた、「あなたの手を天にむかってさし伸べ、エジプトの全国にわたって、エジプトの地にいる人と獣と畑のすべての青物の上に雹を降らせなさい」。
9:23 モーセが天にむかってつえをさし伸べると、主は雷と雹をおくられ、火は地にむかって、はせ下った。こうして主は、雹をエジプトの地に降らされた。
9:24 そして雹が降り、雹の間に火がひらめき渡った。雹は恐ろしく大きく、エジプト全国には、国をなしてこのかた、かつてないものであった。
9:25 雹はエジプト全国にわたって、すべて畑にいる人と獣を打った。雹はまた畑のすべての青物を打ち、野のもろもろの木を折り砕いた。
9:26 ただイスラエルの人々のいたゴセンの地には、雹が降らなかった。
9:27 そこで、パロは人をつかわし、モーセとアロンを召して言った、「わたしはこんどは罪を犯した。主は正しく、わたしと、わたしの民は悪い。
9:28 主に祈願してください。この雷と雹はもうじゅうぶんです。わたしはあなたがたを去らせます。もはやとどまらなくてもよろしい」。
9:29 モーセは彼に言った、「わたしは町を出ると、すぐ、主にむかってわたしの手を伸べひろげます。すると雷はやみ、雹はもはや降らなくなり、あなたは、地が主のものであることを知られましょう。
9:30 しかし、あなたとあなたの家来たちは、なお、神なる主を恐れないことを、わたしは知っています」。
9:31 ——亜麻と大麦は打ち倒された。大麦は穂を出し、亜麻は花が咲いていたからである。
9:32 小麦とスペルタ麦はおくてであるため打ち倒されなかった。——
9:33 モーセはパロのもとを去り、町を出て、主にむかって手を伸べひろげたので、雷と雹はやみ、雨は地に降らなくなった。
9:34 ところがパロは雨と雹と雷がやんだのを見て、またも罪を犯し、心をかたくなにした。彼も家来も、そうであった。
9:35 すなわちパロは心をかたくなにし、主がモーセによって語られたように、イスラエルの人々を去らせなかった。

ルカの福音書12
12:1 その間に、おびただしい群衆が、互に踏み合うほどに群がってきたが、イエスはまず弟子たちに語りはじめられた、「パリサイ人のパン種、すなわち彼らの偽善に気をつけなさい。
12:2 おおいかぶされたもので、現れてこないものはなく、隠れているもので、知られてこないものはない。
12:3 だから、あなたがたが暗やみで言ったことは、なんでもみな明るみで聞かれ、密室で耳にささやいたことは、屋根の上で言いひろめられるであろう。
12:4 そこでわたしの友であるあなたがたに言うが、からだを殺しても、そのあとでそれ以上なにもできない者どもを恐れるな。
12:5 恐るべき者がだれであるか、教えてあげよう。殺したあとで、更に地獄に投げ込む権威のあるかたを恐れなさい。そうだ、あなたがたに言っておくが、そのかたを恐れなさい。
12:6 五羽のすずめは二アサリオンで売られているではないか。しかも、その一羽も神のみまえで忘れられてはいない。
12:7 その上、あなたがたの頭の毛までも、みな数えられている。恐れることはない。あなたがたは多くのすずめよりも、まさった者である。
12:8 そこで、あなたがたに言う。だれでも人の前でわたしを受けいれる者を、人の子も神の使たちの前で受けいれるであろう。
12:9 しかし、人の前でわたしを拒む者は、神の使たちの前で拒まれるであろう。
12:10 また、人の子に言い逆らう者はゆるされるであろうが、聖霊をけがす者は、ゆるされることはない。
12:11 あなたがたが会堂や役人や高官の前へひっぱられて行った場合には、何をどう弁明しようか、何を言おうかと心配しないがよい。
12:12 言うべきことは、聖霊がその時に教えてくださるからである」。
12:13 群衆の中のひとりがイエスに言った、「先生、わたしの兄弟に、遺産を分けてくれるようにおっしゃってください」。
12:14 彼に言われた、「人よ、だれがわたしをあなたがたの裁判人または分配人に立てたのか」。
12:15 それから人々にむかって言われた、「あらゆる貪欲に対してよくよく警戒しなさい。たといたくさんの物を持っていても、人のいのちは、持ち物にはよらないのである」。
12:16 そこで一つの譬を語られた、「ある金持の畑が豊作であった。
12:17 そこで彼は心の中で、『どうしようか、わたしの作物をしまっておく所がないのだが』と思いめぐらして
12:18 言った、『こうしよう。わたしの倉を取りこわし、もっと大きいのを建てて、そこに穀物や食糧を全部しまい込もう。
12:19 そして自分の魂に言おう。たましいよ、おまえには長年分の食糧がたくさんたくわえてある。さあ安心せよ、食え、飲め、楽しめ』。
12:20 すると神が彼に言われた、『愚かな者よ、あなたの魂は今夜のうちにも取り去られるであろう。そしたら、あなたが用意した物は、だれのものになるのか』。
12:21 自分のために宝を積んで神に対して富まない者は、これと同じである」。
12:22 それから弟子たちに言われた、「それだから、あなたがたに言っておく。何を食べようかと、命のことで思いわずらい、何を着ようかとからだのことで思いわずらうな。
12:23 命は食物にまさり、からだは着物にまさっている。
12:24 からすのことを考えて見よ。まくことも、刈ることもせず、また、納屋もなく倉もない。それだのに、神は彼らを養っていて下さる。あなたがたは鳥よりも、はるかにすぐれているではないか。
12:25 あなたがたのうち、だれが思いわずらったからとて、自分の寿命をわずかでも延ばすことができようか。
12:26 そんな小さな事さえできないのに、どうしてほかのことを思いわずらうのか。
12:27 野の花のことを考えて見るがよい。紡ぎもせず、織りもしない。しかし、あなたがたに言うが、栄華をきわめた時のソロモンでさえ、この花の一つほどにも着飾ってはいなかった。
12:28 きょうは野にあって、あすは炉に投げ入れられる草でさえ、神はこのように装って下さるのなら、あなたがたに、それ以上よくしてくださらないはずがあろうか。ああ、信仰の薄い者たちよ。
12:29 あなたがたも、何を食べ、何を飲もうかと、あくせくするな、また気を使うな。
12:30 これらのものは皆、この世の異邦人が切に求めているものである。あなたがたの父は、これらのものがあなたがたに必要であることを、ご存じである。
12:31 ただ、御国を求めなさい。そうすれば、これらのものは添えて与えられるであろう。
12:32 恐れるな、小さい群れよ。御国を下さることは、あなたがたの父のみこころなのである。
12:33 自分の持ち物を売って、施しなさい。自分のために古びることのない財布をつくり、盗人も近寄らず、虫も食い破らない天に、尽きることのない宝をたくわえなさい。
12:34 あなたがたの宝のある所には、心もあるからである。
12:35 腰に帯をしめ、あかりをともしていなさい。
12:36 主人が婚宴から帰ってきて戸をたたくとき、すぐあけてあげようと待っている人のようにしていなさい。
12:37 主人が帰ってきたとき、目を覚しているのを見られる僕たちは、さいわいである。よく言っておく。主人が帯をしめて僕たちを食卓につかせ、進み寄って給仕をしてくれるであろう。
12:38 主人が夜中ごろ、あるいは夜明けごろに帰ってきても、そうしているのを見られるなら、その人たちはさいわいである。
12:39 このことを、わきまえているがよい。家の主人は、盗賊がいつごろ来るかわかっているなら、自分の家に押し入らせはしないであろう。
12:40 あなたがたも用意していなさい。思いがけない時に人の子が来るからである」。
12:41 するとペテロが言った、「主よ、この譬を話しておられるのはわたしたちのためなのですか。それとも、みんなの者のためなのですか」。
12:42 そこで主が言われた、「主人が、召使たちの上に立てて、時に応じて定めの食事をそなえさせる忠実な思慮深い家令は、いったいだれであろう。
12:43 主人が帰ってきたとき、そのようにつとめているのを見られる僕は、さいわいである。
12:44 よく言っておくが、主人はその僕を立てて自分の全財産を管理させるであろう。
12:45 しかし、もしその僕が、主人の帰りがおそいと心の中で思い、男女の召使たちを打ちたたき、そして食べたり、飲んだりして酔いはじめるならば、
12:46 その僕の主人は思いがけない日、気がつかない時に帰って来るであろう。そして、彼を厳罰に処して、不忠実なものたちと同じ目にあわせるであろう。
12:47 主人のこころを知っていながら、それに従って用意もせず勤めもしなかった僕は、多くむち打たれるであろう。
12:48 しかし、知らずに打たれるようなことをした者は、打たれ方が少ないだろう。多く与えられた者からは多く求められ、多く任せられた者からは更に多く要求されるのである。
12:49 わたしは、火を地上に投じるためにきたのだ。火がすでに燃えていたならと、わたしはどんなに願っていることか。
12:50 しかし、わたしには受けねばならないバプテスマがある。そして、それを受けてしまうまでは、わたしはどんなにか苦しい思いをすることであろう。
12:51 あなたがたは、わたしが平和をこの地上にもたらすためにきたと思っているのか。あなたがたに言っておく。そうではない。むしろ分裂である。
12:52 というのは、今から後は、一家の内で五人が相分れて、三人はふたりに、ふたりは三人に対立し、
12:53 また父は子に、子は父に、母は娘に、娘は母に、しゅうとめは嫁に、嫁はしゅうとめに、対立するであろう」。
12:54 イエスはまた群衆に対しても言われた、「あなたがたは、雲が西に起るのを見るとすぐ、にわか雨がやって来る、と言う。果してそのとおりになる。
12:55 それから南風が吹くと、暑くなるだろう、と言う。果してそのとおりになる。
12:56 偽善者よ、あなたがたは天地の模様を見分けることを知りながら、どうして今の時代を見分けることができないのか。
12:57 また、あなたがたは、なぜ正しいことを自分で判断しないのか。
12:58 たとえば、あなたを訴える人と一緒に役人のところへ行くときには、途中でその人と和解するように努めるがよい。そうしないと、その人はあなたを裁判官のところへひっぱって行き、裁判官はあなたを獄吏に引き渡し、獄吏はあなたを獄に投げ込むであろう。
12:59 わたしは言って置く、最後の一レプタまでも支払ってしまうまでは、決してそこから出て来ることはできない」。

ヨブ記27
27:1 ヨブはまた言葉をついで言った、
27:2 「神は生きておられる。彼はわたしの義を奪い去られた。全能者はわたしの魂を悩まされた。
27:3 わたしの息がわたしのうちにあり、神の息がわたしの鼻にある間、
27:4 わたしのくちびるは不義を言わない、わたしの舌は偽りを語らない。
27:5 わたしは断じて、あなたがたを正しいとは認めない。わたしは死ぬまで、潔白を主張してやめない。
27:6 わたしは堅くわが義を保って捨てない。わたしは今まで一日も心に責められた事がない。
27:7 どうか、わたしの敵は悪人のようになり、わたしに逆らう者は不義なる者のようになるように。
27:8 神が彼を断ち、その魂を抜きとられるとき、神を信じない者になんの望みがあろう。
27:9 災が彼に臨むとき、神はその叫びを聞かれるであろうか。
27:10 彼は全能者を喜ぶであろうか、常に神を呼ぶであろうか。
27:11 わたしは神のみ手についてあなたがたに教え、全能者と共にあるものを隠すことをしない。
27:12 見よ、あなたがたは皆みずからこれを見た、それなのに、どうしてむなしい者となったのか。
27:13 これは悪人の神から受ける分、圧制者の全能者から受ける嗣業である。
27:14 その子らがふえればつるぎに渡され、その子孫は食物に飽きることがない。
27:15 その生き残った者は疫病で死んで埋められ、そのやもめらは泣き悲しむことをしない。
27:16 たとい彼は銀をちりのように積み、衣服を土のように備えても、
27:17 その備えるものは正しい人がこれを着、その銀は罪なき者が分かち取るであろう。
27:18 彼の建てる家は、くもの巣のようであり、番人の造る小屋のようである。
27:19 彼は富める身で寝ても、再び富むことがなく、目を開けばその富はない。
27:20 恐ろしい事が大水のように彼を襲い、夜はつむじ風が彼を奪い去る。
27:21 東風が彼を揚げると、彼は去り、彼をその所から吹き払う。
27:22 それは彼を投げつけて、あわれむことなく、彼はその力からのがれようと、もがく。
27:23 それは彼に向かって手を鳴らし、あざけり笑って、その所から出て行かせる。

コリント人への手紙第一13
13:1 たといわたしが、人々の言葉や御使たちの言葉を語っても、もし愛がなければ、わたしは、やかましい鐘や騒がしい鐃鉢と同じである。
13:2 たといまた、わたしに預言をする力があり、あらゆる奥義とあらゆる知識とに通じていても、また、山を移すほどの強い信仰があっても、もし愛がなければ、わたしは無に等しい。
13:3 たといまた、わたしが自分の全財産を人に施しても、また、自分のからだを焼かれるために渡しても、もし愛がなければ、いっさいは無益である。
13:4 愛は寛容であり、愛は情深い。また、ねたむことをしない。愛は高ぶらない、誇らない。
13:5 不作法をしない、自分の利益を求めない、いらだたない、恨みをいだかない。
13:6 不義を喜ばないで真理を喜ぶ。
13:7 そして、すべてを忍び、すべてを信じ、すべてを望み、すべてを耐える。
13:8 愛はいつまでも絶えることがない。しかし、預言はすたれ、異言はやみ、知識はすたれるであろう。
13:9 なぜなら、わたしたちの知るところは一部分であり、預言するところも一部分にすぎない。
13:10 全きものが来る時には、部分的なものはすたれる。
13:11 わたしたちが幼な子であった時には、幼な子らしく語り、幼な子らしく感じ、また、幼な子らしく考えていた。しかし、おとなとなった今は、幼な子らしいことを捨ててしまった。
13:12 わたしたちは、今は、鏡に映して見るようにおぼろげに見ている。しかしその時には、顔と顔とを合わせて、見るであろう。わたしの知るところは、今は一部分にすぎない。しかしその時には、わたしが完全に知られているように、完全に知るであろう。
13:13 このように、いつまでも存続するものは、信仰と希望と愛と、この三つである。このうちで最も大いなるものは、愛である。

2015年2月25日水曜日

2/25 出エジプト記8、ルカの福音書11、ヨブ記25,26、コリント人への手紙第一12

出エジプト記8
8:1 主はモーセに言われた、「あなたはパロのところに行って言いなさい、『主はこう仰せられます、「わたしの民を去らせて、わたしに仕えさせなさい。
8:2 しかし、去らせることを拒むならば、見よ、わたしは、かえるをもって、あなたの領土を、ことごとく撃つであろう。
8:3 ナイル川にかえるが群がり、のぼって、あなたの家、あなたの寝室にはいり、寝台にのぼり、あなたの家来と民の家にはいり、またあなたのかまどや、こね鉢にはいり、
8:4 あなたと、あなたの民と、すべての家来のからだに、はい上がるであろう」と』」。
8:5 主はモーセに言われた、「あなたはアロンに言いなさい、『つえを持って、手を川の上、流れの上、、池の上にさし伸べ、かえるをエジプトの地にのぼらせなさい』と」。
8:6 アロンが手をエジプトの水の上にさし伸べたので、かえるはのぼってエジプトの地をおおった。
8:7 魔術師らも秘術をもって同じように行い、かえるをエジプトの地にのぼらせた。
8:8 パロはモーセとアロンを召して言った、「かえるをわたしと、わたしの民から取り去るように主に願ってください。そのときわたしはこの民を去らせて、主に犠牲をささげさせるでしょう」。
8:9 モーセはパロに言った、「あなたと、あなたの家来と、あなたの民のために、わたしがいつ願って、このかえるを、あなたとあなたの家から断って、ナイル川だけにとどまらせるべきか、きめてください」。
8:10 パロは言った、「明日」。モーセは言った、「仰せのとおりになって、わたしたちの神、主に並ぶもののないことを、あなたが知られますように。
8:11 そして、かえるはあなたと、あなたの家と、あなたの家来と、あなたの民を離れてナイル川にだけとどまるでしょう」。
8:12 こうしてモーセとアロンはパロを離れて出た。モーセは主がパロにつかわされたかえるの事について、主に呼び求めたので、
8:13 主はモーセのことばのようにされ、かえるは家から、庭から、また畑から死に絶えた。
8:14 これをひと山ひと山に積んだので、地は臭くなった。
8:15 ところがパロは息つくひまのできたのを見て、主が言われたように、その心をかたくなにして彼らの言うことを聞かなかった。
8:16 主はモーセに言われた、「あなたはアロンに言いなさい、『あなたのつえをさし伸べて地のちりを打ち、それをエジプトの全国にわたって、ぶよとならせなさい』と」。
8:17 彼らはそのように行った。すなわちアロンはそのつえをとって手をさし伸べ、地のちりを打ったので、ぶよは人と家畜についた。すなわち、地のちりはみなエジプトの全国にわたって、ぶよとなった。
8:18 魔術師らも秘術をもって同じように行ない、ぶよを出そうとしたが、彼らにはできなかった。ぶよが人と家畜についたので、
8:19 魔術師らはパロに言った、「これは神の指です」。しかし主の言われたように、パロの心はかたくなになって、彼らのいうことを聞かなかった。
8:20 主はモーセに言われた、「あなたは朝早く起きてパロの前に立ちなさい。ちょうど彼は水のところに出ているから彼に言いなさい、『主はこう仰せられる、「わたしの民を去らせて、わたしに仕えさせなさい。
8:21 あなたがわたしの民を去らせないならば、わたしは、あなたとあなたの家来と、あなたの民とあなたの家とに、あぶの群れをつかわすであろう。エジプトびとの家々は、あぶの群れで満ち、彼らの踏む地もまた、そうなるであろう。
8:22 その日わたしは、わたしの民の住むゴセンの地を区別して、そこにあぶの群れを入れないであろう。国の中でわたしが主であることをあなたが知るためである。
8:23 わたしはわたしの民とあなたの民の間に区別をおく。このしるしは、あす起るであろう」と』」。
8:24 主はそのようにされたので、おびただしいあぶが、パロの家と、その家来の家と、エジプトの全国にはいってきて、地はあぶの群れのために害をうけた。
8:25 そこで、パロはモーセとアロンを召して言った、「あなたがたは行ってこの国の内で、あなたがたの神に犠牲をささげなさい」。
8:26 モーセは言った、「そうすることはできません。わたしたちはエジプトびとの忌むものを犠牲として、わたしたちの神、主にささげるからです。もし、エジプトびとの目の前で、彼らの忌むものを犠牲にささげるならば、彼らはわたしたちを石で打たないでしょうか。
8:27 わたしたちは三日の道のりほど、荒野にはいって、わたしたちの神、主に犠牲をささげ、主がわたしたちに命じられるようにしなければなりません」。
8:28 パロは言った、「わたしはあなたがたを去らせ、荒野で、あなたがたの神、主に犠牲をささげさせよう。ただあまり遠くへ行ってはならない。わたしのために祈願しなさい」。
8:29 モーセは言った、「わたしはあなたのもとから出て行って主に祈願しましょう。あすあぶの群れがパロと、その家来と、その民から離れるでしょう。ただパロはまた欺いて、民が主に犠牲をささげに行くのをとめないようにしてください」。
8:30 こうしてモーセはパロのもとを出て、主に祈願したので、
8:31 主はモーセの言葉のようにされた。すなわち、あぶの群れをパロと、その家来と、その民から取り去られたので、一つも残らなかった。
8:32 しかしパロはこんどもまた、その心をかたくなにして民を去らせなかった。

ルカの福音書11
11:1 また、イエスはある所で祈っておられたが、それが終ったとき、弟子のひとりが言った、「主よ、ヨハネがその弟子たちに教えたように、わたしたちにも祈ることを教えてください」。
11:2 そこで彼らに言われた、「祈るときには、こう言いなさい、『父よ、御名があがめられますように。御国がきますように。
11:3 わたしたちの日ごとの食物を、日々お与えください。
11:4 わたしたちに負債のある者を皆ゆるしますから、わたしたちの罪をもおゆるしください。わたしたちを試みに会わせないでください』」。
11:5 そして彼らに言われた、「あなたがたのうちのだれかに、友人があるとして、その人のところへ真夜中に行き、『友よ、パンを三つ貸してください。
11:6 友だちが旅先からわたしのところに着いたのですが、何も出すものがありませんから』と言った場合、
11:7 彼は内から、『面倒をかけないでくれ。もう戸は締めてしまったし、子供たちもわたしと一緒に床にはいっているので、いま起きて何もあげるわけにはいかない』と言うであろう。
11:8 しかし、よく聞きなさい、友人だからというのでは起きて与えないが、しきりに願うので、起き上がって必要なものを出してくれるであろう。
11:9 そこでわたしはあなたがたに言う。求めよ、そうすれば、与えられるであろう。捜せ、そうすれば見いだすであろう。門をたたけ、そうすれば、あけてもらえるであろう。
11:10 すべて求める者は得、捜す者は見いだし、門をたたく者はあけてもらえるからである。
11:11 あなたがたのうちで、父であるものは、その子が魚を求めるのに、魚の代りにへびを与えるだろうか。
11:12 卵を求めるのに、さそりを与えるだろうか。
11:13 このように、あなたがたは悪い者であっても、自分の子供には、良い贈り物をすることを知っているとすれば、天の父はなおさら、求めて来る者に聖霊を下さらないことがあろうか」。
11:14 さて、イエスが悪霊を追い出しておられた。それは、物を言えなくする霊であった。悪霊が出て行くと、口のきけない人が物を言うようになったので、群衆は不思議に思った。
11:15 その中のある人々が、「彼は悪霊のかしらベルゼブルによって、悪霊どもを追い出しているのだ」と言い、
11:16 またほかの人々は、イエスを試みようとして、天からのしるしを求めた。
11:17 しかしイエスは、彼らの思いを見抜いて言われた、「おおよそ国が内部で分裂すれば自滅してしまい、また家が分れ争えば倒れてしまう。
11:18 そこでサタンも内部で分裂すれば、その国はどうして立ち行けよう。あなたがたはわたしがベルゼブルによって悪霊を追い出していると言うが、
11:19 もしわたしがベルゼブルによって悪霊を追い出すとすれば、あなたがたの仲間はだれによって追い出すのであろうか。だから、彼らがあなたがたをさばく者となるであろう。
11:20 しかし、わたしが神の指によって悪霊を追い出しているのなら、神の国はすでにあなたがたのところにきたのである。
11:21 強い人が十分に武装して自分の邸宅を守っている限り、その持ち物は安全である。
11:22 しかし、もっと強い者が襲ってきて彼に打ち勝てば、その頼みにしていた武具を奪って、その分捕品を分けるのである。
11:23 わたしの味方でない者は、わたしに反対するものであり、わたしと共に集めない者は、散らすものである。
11:24 汚れた霊が人から出ると、休み場を求めて水の無い所を歩きまわるが、見つからないので、出てきた元の家に帰ろうと言って、
11:25 帰って見ると、その家はそうじがしてある上、飾りつけがしてあった。
11:26 そこでまた出て行って、自分以上に悪い他の七つの霊を引き連れてきて中にはいり、そこに住み込む。そうすると、その人の後の状態は初めよりももっと悪くなるのである」。
11:27 イエスがこう話しておられるとき、群衆の中からひとりの女が声を張りあげて言った、「あなたを宿した胎、あなたが吸われた乳房は、なんとめぐまれていることでしょう」。
11:28 しかしイエスは言われた、「いや、めぐまれているのは、むしろ、神の言を聞いてそれを守る人たちである」。
11:29 さて群衆が群がり集まったので、イエスは語り出された、「この時代は邪悪な時代である。それはしるしを求めるが、ヨナのしるしのほかには、なんのしるしも与えられないであろう。
11:30 というのは、ニネベの人々に対してヨナがしるしとなったように、人の子もこの時代に対してしるしとなるであろう。
11:31 南の女王が、今の時代の人々と共にさばきの場に立って、彼らを罪に定めるであろう。なぜなら、彼女はソロモンの知恵を聞くために、地の果からはるばるきたからである。しかし見よ、ソロモンにまさる者がここにいる。
11:32 ニネベの人々が、今の時代の人々と共にさばきの場に立って、彼らを罪に定めるであろう。なぜなら、ニネベの人々はヨナの宣教によって悔い改めたからである。しかし見よ、ヨナにまさる者がここにいる。
11:33 だれもあかりをともして、それを穴倉の中や枡の下に置くことはしない。むしろはいって来る人たちに、そのあかりが見えるように、燭台の上におく。
11:34 あなたの目は、からだのあかりである。あなたの目が澄んでおれば、全身も明るいが、目がわるければ、からだも暗い。
11:35 だから、あなたの内なる光が暗くならないように注意しなさい。
11:36 もし、あなたのからだ全体が明るくて、暗い部分が少しもなければ、ちょうど、あかりが輝いてあなたを照す時のように、全身が明るくなるであろう」。
11:37 イエスが語っておられた時、あるパリサイ人が、自分の家で食事をしていただきたいと申し出たので、はいって食卓につかれた。
11:38 ところが、食前にまず洗うことをなさらなかったのを見て、そのパリサイ人が不思議に思った。
11:39 そこで主は彼に言われた、「いったい、あなたがたパリサイ人は、杯や盆の外側をきよめるが、あなたがたの内側は貪欲と邪悪とで満ちている。
11:40 愚かな者たちよ、外側を造ったかたは、また内側も造られたではないか。
11:41 ただ、内側にあるものをきよめなさい。そうすれば、いっさいがあなたがたにとって、清いものとなる。
11:42 しかし、あなた方パリサイ人は、わざわいである。はっか、うん香、あらゆる野菜などの十分の一を宮に納めておりながら、義と神に対する愛とをなおざりにしている。それもなおざりにはできないが、これは行わねばならない。
11:43 あなたがたパリサイ人は、わざわいである。会堂の上席や広場での敬礼を好んでいる。
11:44 あなたがたは、わざわいである。人目につかない墓のようなものである。その上を歩いても人々は気づかないでいる」。
11:45 ひとりの律法学者がイエスに答えて言った、「先生、そんなことを言われるのは、わたしたちまでも侮辱することです」。
11:46 そこで言われた、「あなたがた律法学者も、わざわいである。負い切れない重荷を人に負わせながら、自分ではその荷に指一本でも触れようとしない。
11:47 あなたがたは、わざわいである。預言者たちの碑を建てるが、しかし彼らを殺したのは、あなたがたの先祖であったのだ。
11:48 だから、あなたがたは、自分の先祖のしわざに同意する証人なのだ。先祖が彼らを殺し、あなたがたがその碑を建てるのだから。
11:49 それゆえに、『神の知恵』も言っている、『わたしは預言者と使徒とを彼らにつかわすが、彼らはそのうちのある者を殺したり、迫害したりするであろう』。
11:50 それで、アベルの血から祭壇と神殿との間で殺されたザカリヤの血に至るまで、世の初めから流されてきたすべての預言者の血について、この時代がその責任を問われる。
11:51 そうだ、あなたがたに言っておく、この時代がその責任を問われるであろう。
11:52 あなたがた律法学者は、わざわいである。知識のかぎを取りあげて、自分がはいらないばかりか、はいろうとする人たちを妨げてきた」。
11:53 イエスがそこを出て行かれると、律法学者やパリサイ人は、激しく詰め寄り、いろいろな事を問いかけて、
11:54 イエスの口から何か言いがかりを得ようと、ねらいはじめた。

ヨブ記25
25:1 そこでシュヒびとビルダデは答えて言った、
25:2 「大権と恐れとは神と共にある。彼は高き所で平和を施される。
25:3 その軍勢は数えることができるか。何物かその光に浴さないものがあるか。
25:4 それで人はどうして神の前に正しくありえようか。女から生れた者がどうして清くありえようか。
25:5 見よ、月さえも輝かず、星も彼の目には清くない。
25:6 うじのような人、虫のような人の子はなおさらである」。

ヨブ記26
26:1 そこでヨブは答えて言った、
26:2 「あなたは力のない者をどれほど助けたかしれない。気力のない腕をどれほど救ったかしれない。
26:3 知恵のない者をどれほど教えたかしれない。悟りをどれほど多く示したかしれない。
26:4 あなたはだれの助けによって言葉をだしたのか。あなたから出たのはだれの霊なのか。
26:5 亡霊は水およびその中に住むものの下に震う。
26:6 神の前では陰府も裸である。滅びの穴もおおい隠すものはない。
26:7 彼は北の天を空間に張り、地を何もない所に掛けられる。
26:8 彼は水を濃い雲の中に包まれるが、その下の雲は裂けない。
26:9 彼は月のおもてをおおい隠して、雲をその上にのべ、
26:10 水のおもてに円を描いて、光とやみとの境とされた。
26:11 彼が戒めると、天の柱は震い、かつ驚く。
26:12 彼はその力をもって海を静め、その知恵をもってラハブを打ち砕き、
26:13 その息をもって天を晴れわたらせ、その手をもって逃げるへびを突き通される。
26:14 見よ、これらはただ彼の道の端にすぎない。われわれが彼について聞く所はいかにかすかなささやきであろう。しかし、その力のとどろきに至っては、だれが悟ることができるか」。

コリント人への手紙第一12
12:1 兄弟たちよ。霊の賜物については、次のことを知らずにいてもらいたくない。
12:2 あなたがたがまだ異邦人であった時、誘われるまま、物の言えない偶像のところに引かれて行ったことは、あなたがたの承知しているとおりである。
12:3 そこで、あなたがたに言っておくが、神の霊によって語る者はだれも「イエスはのろわれよ」とは言わないし、また、聖霊によらなければ、だれも「イエスは主である」と言うことができない。
12:4 霊の賜物は種々あるが、御霊は同じである。
12:5 務は種々あるが、主は同じである。
12:6 働きは種々あるが、すべてのものの中に働いてすべてのことをなさる神は、同じである。
12:7 各自が御霊の現れを賜わっているのは、全体の益になるためである。
12:8 すなわち、ある人には御霊によって知恵の言葉が与えられ、ほかの人には、同じ御霊によって知識の言、
12:9 またほかの人には、同じ御霊によって信仰、またほかの人には、一つの御霊によっていやしの賜物、
12:10 またほかの人には力あるわざ、またほかの人には預言、またほかの人には霊を見わける力、またほかの人には種々の異言、またほかの人には異言を解く力が、与えられている。
12:11 すべてこれらのものは、一つの同じ御霊の働きであって、御霊は思いのままに、それらを各自に分け与えられるのである。
12:12 からだが一つであっても肢体は多くあり、また、からだのすべての肢体が多くあっても、からだは一つであるように、キリストの場合も同様である。
12:13 なぜなら、わたしたちは皆、ユダヤ人もギリシヤ人も、奴隷も自由人も、一つの御霊によって、一つのからだとなるようにバプテスマを受け、そして皆一つの御霊を飲んだからである。
12:14 実際、からだは一つの肢体だけではなく、多くのものからできている。
12:15 もし足が、わたしは手ではないから、からだに属していないと言っても、それで、からだに属さないわけではない。
12:16 また、もし耳が、わたしは目ではないから、からだに属していないと言っても、それで、からだに属さないわけではない。
12:17 もしからだ全体が目だとすれば、どこで聞くのか。もし、からだ全体が耳だとすれば、どこでかぐのか。
12:18 そこで神は御旨のままに、肢体をそれぞれ、からだに備えられたのである。
12:19 もし、すべてのものが一つの肢体なら、どこにからだがあるのか。
12:20 ところが実際、肢体は多くあるが、からだは一つなのである。
12:21 目は手にむかって、「おまえはいらない」とは言えず、また頭は足にむかって、「おまえはいらない」とも言えない。
12:22 そうではなく、むしろ、からだのうちで他よりも弱く見える肢体が、かえって必要なのであり、
12:23 からだのうちで、他よりも見劣りがすると思えるところに、ものを着せていっそう見よくする。麗しくない部分はいっそう麗しくするが、
12:24 麗しい部分はそうする必要がない。神は劣っている部分をいっそう見よくして、からだに調和をお与えになったのである。
12:25 それは、からだの中に分裂がなく、それぞれの肢体が互にいたわり合うためなのである。
12:26 もし一つの肢体が悩めば、ほかの肢体もみな共に悩み、一つの肢体が尊ばれると、ほかの肢体もみな共に喜ぶ。
12:27 あなたがたはキリストのからだであり、ひとりびとりはその肢体である。
12:28 そして、神は教会の中で、人々を立てて、第一に使徒、第二に預言者、第三に教師とし、次に力あるわざを行う者、次にいやしの賜物を持つ者、また補助者、管理者、種々の異言を語る者をおかれた。
12:29 みんなが使徒だろうか。みんなが預言者だろうか。みんなが教師だろうか。みんなが力あるわざを行う者だろうか。
12:30 みんながいやしの賜物を持っているのだろうか。みんなが異言を語るのだろうか。みんなが異言を解くのだろうか。
12:31 だが、あなたがたは、更に大いなる賜物を得ようと熱心に努めなさい。そこで、わたしは最もすぐれた道をあなたがたに示そう。

2015年2月24日火曜日

2/24 出エジプト記7、ルカの福音書10、ヨブ記24、コリント人への手紙第一11

出エジプト記7
7:1 主はモーセに言われた、「見よ、わたしはあなたをパロに対して神のごときものとする。あなたの兄弟アロンはあなたの預言者となるであろう。
7:2 あなたはわたしが命じることを、ことごとく彼に告げなければならない。そしてあなたの兄弟アロンはパロに告げて、イスラエルの人々をその国から去らせるようにさせなければならない。
7:3 しかし、わたしはパロの心をかたくなにするので、わたしのしるしと不思議をエジプトの国に多く行っても、
7:4 パロはあなたがたの言うことを聞かないであろう。それでわたしは手をエジプトの上に加え、大いなるさばきをくだして、わたしの軍団、わたしの民イスラエルの人々を、エジプトの国から導き出すであろう。
7:5 わたしが手をエジプトの上にさし伸べて、イスラエルの人々を彼らのうちから導き出す時、エジプトびとはわたしが主であることを知るようになるであろう」。
7:6 モーセとアロンはそのように行った。すなわち主が彼らに命じられたように行った。
7:7 彼らがパロと語った時、モーセは八十歳、アロンは八十三歳であった。
7:8 主はモーセとアロンに言われた、
7:9 「パロがあなたがたに、『不思議をおこなって証拠を示せ』と言う時、あなたはアロンに言いなさい、『あなたのつえを取って、パロの前に投げなさい』と。するとそれはへびになるであろう」。
7:10 それで、モーセとアロンはパロのところに行き、主の命じられたとおりにおこなった。すなわちアロンはそのつえを、パロとその家来たちの前に投げると、それはへびになった。
7:11 そこでパロもまた知者と魔法使を召し寄せた。これらのエジプトの魔術師らもまた、その秘術をもって同じように行った。
7:12 すなわち彼らは、おのおのそのつえを投げたが、それらはへびになった。しかし、アロンのつえは彼らのつえを、のみつくした。
7:13 けれども、パロの心はかたくなになって、主の言われたように、彼らの言うことを聞かなかった。
7:14 主はモーセに言われた、「パロの心はかたくなで、彼は民を去らせることを拒んでいる。
7:15 あなたは、あすの朝、パロのところに行きなさい。見よ、彼は水のところに出ている。あなたは、へびに変ったあのつえを手に執り、ナイル川の岸に立って彼に会い、
7:16 そして彼に言いなさい、『ヘブルびとの神、主がわたしをあなたにつかわして言われます、「わたしの民を去らせ、荒野で、わたしに仕えるようにさせよ」と。しかし今もなお、あなたが聞きいれようとされないので、
7:17 主はこう仰せられます、「これによってわたしが主であることを、あなたは知るでしょう。見よ、わたしが手にあるつえでナイル川の水を打つと、それは血に変るであろう。
7:18 そして川の魚は死に、川は臭くなり、エジプトびとは川の水を飲むことをいとうであろう」』と」。
7:19 主はまたモーセに言われた、「あなたはアロンに言いなさい、『あなたのつえを執って、手をエジプトの水の上、川の上、流れの上、池の上、またそのすべての水たまりの上にさし伸べて、それを血にならせなさい。エジプト全国にわたって、木の器、石の器にも、血があるようになるでしょう』と」。
7:20 モーセとアロンは主の命じられたようにおこなった。すなわち、彼はパロとその家来たちの目の前で、つえをあげてナイル川の水を打つと、川の水は、ことごとく血に変った。
7:21 それで川の魚は死に、川は臭くなり、エジプトびとは川の水を飲むことができなくなった。そしてエジプト全国にわたって血があった。
7:22 エジプトの魔術師らも秘術をもって同じようにおこなった。しかし、主の言われたように、パロの心はかたくなになり、彼らの言うことを聞かなかった。
7:23 パロは身をめぐらして家に入り、またこのことをも心に留めなかった。
7:24 すべてのエジプトびとはナイル川の水が飲めなかったので、飲む水を得ようと、川のまわりを掘った。
7:25 主がナイル川を打たれてのち七日を経た。

ルカの福音書10
10:1 その後、主は別に七十二人を選び、行こうとしておられたすべての町や村へ、ふたりずつ先におつかわしになった。
10:2 そのとき、彼らに言われた、「収穫は多いが、働き人が少ない。だから、収穫の主に願って、その収穫のために働き人を送り出すようにしてもらいなさい。
10:3 さあ、行きなさい。わたしがあなたがたをつかわすのは、小羊をおおかみの中に送るようなものである。
10:4 財布も袋もくつも持って行くな。だれにも道であいさつするな。
10:5 どこかの家にはいったら、まず『平安がこの家にあるように』と言いなさい。
10:6 もし平安の子がそこにおれば、あなたがたの祈る平安はその人の上にとどまるであろう。もしそうでなかったら、それはあなたがたの上に帰って来るであろう。
10:7 それで、その同じ家に留まっていて、家の人が出してくれるものを飲み食いしなさい。働き人がその報いを得るのは当然である。家から家へと渡り歩くな。
10:8 どの町へはいっても、人々があなたがたを迎えてくれるなら、前に出されるものを食べなさい。
10:9 そして、その町にいる病人をいやしてやり、『神の国はあなたがたに近づいた』と言いなさい。
10:10 しかし、どの町へはいっても、人々があなたがたを迎えない場合には、大通りに出て行って言いなさい、
10:11 『わたしたちの足についているこの町のちりも、ぬぐい捨てて行く。しかし、神の国が近づいたことは、承知しているがよい』。
10:12 あなたがたに言っておく。その日には、この町よりもソドムの方が耐えやすいであろう。
10:13 わざわいだ、コラジンよ。わざわいだ、ベツサイダよ。おまえたちの中でなされた力あるわざが、もしツロとシドンでなされたなら、彼らはとうの昔に、荒布をまとい灰の中にすわって、悔い改めたであろう。
10:14 しかし、さばきの日には、ツロとシドンの方がおまえたちよりも、耐えやすいであろう。
10:15 ああ、カペナウムよ、おまえは天にまで上げられようとでもいうのか。黄泉にまで落されるであろう。
10:16 あなたがたに聞き従う者は、わたしに聞き従うのであり、あなたがたを拒む者は、わたしを拒むのである。そしてわたしを拒む者は、わたしをおつかわしになったかたを拒むのである」。
10:17 七十二人が喜んで帰ってきて言った、「主よ、あなたの名によっていたしますと、悪霊までがわたしたちに服従します」。
10:18 彼らに言われた、「わたしはサタンが電光のように天から落ちるのを見た。
10:19 わたしはあなたがたに、へびやさそりを踏みつけ、敵のあらゆる力に打ち勝つ権威を授けた。だから、あなたがたに害をおよぼす者はまったく無いであろう。
10:20 しかし、霊があなたがたに服従することを喜ぶな。むしろ、あなたがたの名が天にしるされていることを喜びなさい」。
10:21 そのとき、イエスは聖霊によって喜びあふれて言われた、「天地の主なる父よ。あなたをほめたたえます。これらの事を知恵のある者や賢い者に隠して、幼な子にあらわしてくださいました。父よ、これはまことに、みこころにかなった事でした。
10:22 すべての事は父からわたしに任せられています。そして、子がだれであるかは、父のほか知っている者はありません。また父がだれであるかは、子と、父をあらわそうとして子が選んだ者とのほか、だれも知っている者はいません」。
10:23 それから弟子たちの方に振りむいて、ひそかに言われた、「あなたがたが見ていることを見る目は、さいわいである。
10:24 あなたがたに言っておく。多くの預言者や王たちも、あなたがたの見ていることを見ようとしたが、見ることができず、あなたがたの聞いていることを聞こうとしたが、聞けなかったのである」。
10:25 するとそこへ、ある律法学者が現れ、イエスを試みようとして言った、「先生、何をしたら永遠の生命が受けられましょうか」。
10:26 彼に言われた、「律法にはなんと書いてあるか。あなたはどう読むか」。
10:27 彼は答えて言った、「『心をつくし、精神をつくし、力をつくし、思いをつくして、主なるあなたの神を愛せよ』。また、『自分を愛するように、あなたの隣り人を愛せよ』とあります」。
10:28 彼に言われた、「あなたの答は正しい。そのとおり行いなさい。そうすれば、いのちが得られる」。
10:29 すると彼は自分の立場を弁護しようと思って、イエスに言った、「では、わたしの隣り人とはだれのことですか」。
10:30 イエスが答えて言われた、「ある人がエルサレムからエリコに下って行く途中、強盗どもが彼を襲い、その着物をはぎ取り、傷を負わせ、半殺しにしたまま、逃げ去った。
10:31 するとたまたま、ひとりの祭司がその道を下ってきたが、この人を見ると、向こう側を通って行った。
10:32 同様に、レビ人もこの場所にさしかかってきたが、彼を見ると向こう側を通って行った。
10:33 ところが、あるサマリヤ人が旅をしてこの人のところを通りかかり、彼を見て気の毒に思い、
10:34 近寄ってきてその傷にオリブ油とぶどう酒とを注いでほうたいをしてやり、自分の家畜に乗せ、宿屋に連れて行って介抱した。
10:35 翌日、デナリ二つを取り出して宿屋の主人に手渡し、『この人を見てやってください。費用がよけいにかかったら、帰りがけに、わたしが支払います』と言った。
10:36 この三人のうち、だれが強盗に襲われた人の隣り人になったと思うか」。
10:37 彼が言った、「その人に慈悲深い行いをした人です」。そこでイエスは言われた、「あなたも行って同じようにしなさい」。
10:38 一同が旅を続けているうちに、イエスがある村へはいられた。するとマルタという名の女がイエスを家に迎え入れた。
10:39 この女にマリヤという妹がいたが、主の足もとにすわって、御言に聞き入っていた。
10:40 ところが、マルタは接待のことで忙がしくて心をとりみだし、イエスのところにきて言った、「主よ、妹がわたしだけに接待をさせているのを、なんともお思いになりませんか。わたしの手伝いをするように妹におっしゃってください」。
10:41 主は答えて言われた、「マルタよ、マルタよ、あなたは多くのことに心を配って思いわずらっている。
10:42 しかし、無くてならぬものは多くはない。いや、一つだけである。マリヤはその良い方を選んだのだ。そしてそれは、彼女から取り去ってはならないものである」。

ヨブ記24
24:1 なにゆえ、全能者はさばきの時を定めておかれないのか。なにゆえ、彼を知る者がその日を見ないのか。
24:2 世には地境を移す者、群れを奪ってそれを飼う者、
24:3 みなしごのろばを追いやる者、やもめの牛を質に取る者、
24:4 貧しい者を道から押しのける者がある。世の弱い者は皆彼らをさけて身をかくす。
24:5 見よ、彼らは荒野におる野ろばのように出て働き、野で獲物を求めて、その子らの食物とする。
24:6 彼らは畑でそのまぐさを刈り、また悪人のぶどう畑で拾い集める。
24:7 彼らは着る物がなく、裸で夜を過ごし、寒さに身をおおうべき物もない。
24:8 彼らは山の雨にぬれ、しのぎ場もなく岩にすがる。
24:9 (みなしごをその母のふところから奪い、貧しい者の幼な子を質にとる者がある。)
24:10 彼らは着る物がなく、裸で歩き、飢えつつ麦束を運び、
24:11 悪人のオリブ並み木の中で油をしぼり、酒ぶねを踏んでも、かわきを覚える。
24:12 町の中から死のうめきが起り、傷ついた者の魂が助けを呼び求める。しかし神は彼らの祈を顧みられない。
24:13 光にそむく者たちがある。彼らは光の道を知らず、光の道にとどまらない。
24:14 人を殺す者は暗いうちに起き出て弱い者と貧しい者を殺し、夜は盗びととなる。
24:15 姦淫する者の目はたそがれを待って、『だれもわたしを見ていないだろう』と言い、顔におおう物を当てる。
24:16 彼らは暗やみで家をうがち、昼は閉じこもって光を知らない。
24:17 彼らには暗黒は朝である。彼らは暗黒の恐れを友とするからだ。
24:18 あなたがたは言う、『彼らは水のおもてにすみやかに流れ去り、その受ける分は地でのろわれ、酒ぶねを踏む者はだれも彼らのぶどう畑の道に行かない。
24:19 ひでりと熱さは雪水を奪い去る、陰府が罪を犯した者に対するも、これと同様だ。
24:20 町の広場は彼らを忘れ、彼らの名は覚えられることなく、不義は木の折られるように折られる』と。
24:21 彼らは子を産まぬうまずめをくらい、やもめをあわれむことをしない。
24:22 しかし神はその力をもって、強い人々を生きながらえさせられる。彼らは生きる望みのない時にも起きあがる。
24:23 神が彼らに安全を与えられるので、彼らは安らかである。神の目は彼らの道の上にある。
24:24 彼らはしばし高められて、いなくなり、ぜにあおいのように枯れて消えうせ、麦の穂先のように切り取られる。
24:25 もし、そうでないなら、だれがわたしにその偽りを証明し、わが言葉のむなしいことを示しうるだろうか」。

コリント人への手紙 第一11
11:1 わたしがキリストにならう者であるように、あなたがたもわたしにならう者になりなさい。
11:2 あなたがたが、何かにつけわたしを覚えていて、あなたがたに伝えたとおりに言伝えを守っているので、わたしは満足に思う。
11:3 しかし、あなたがたに知っていてもらいたい。すべての男のかしらはキリストであり、女のかしらは男であり、キリストのかしらは神である。
11:4 祈をしたり預言をしたりする時、かしらに物をかぶる男は、そのかしらをはずかしめる者である。
11:5 祈をしたり預言をしたりする時、かしらにおおいをかけない女は、そのかしらをはずかしめる者である。それは、髪をそったのとまったく同じだからである。
11:6 もし女がおおいをかけないなら、髪を切ってしまうがよい。髪を切ったりそったりするのが、女にとって恥ずべきことであるなら、おおいをかけるべきである。
11:7 男は、神のかたちであり栄光であるから、かしらに物をかぶるべきではない。女は、また男の光栄である。
11:8 なぜなら、男が女から出たのではなく、女が男から出たのだからである。
11:9 また、男は女のために造られたのではなく、女が男のために造られたのである。
11:10 それだから、女は、かしらに権威のしるしをかぶるべきである。それは天使たちのためでもある。
11:11 ただ、主にあっては、男なしには女はないし、女なしには男はない。
11:12 それは、女が男から出たように、男もまた女から生れたからである。そして、すべてのものは神から出たのである。
11:13 あなたがた自身で判断してみるがよい。女がおおいをかけずに神に祈るのは、ふさわしいことだろうか。
11:14 自然そのものが教えているではないか。男に長い髪があれば彼の恥になり、
11:15 女に長い髪があれば彼女の光栄になるのである。長い髪はおおいの代りに女に与えられているものだからである。
11:16 しかし、だれかがそれに反対の意見を持っていても、そんな風習はわたしたちにはなく、神の諸教会にもない。
11:17 ところで、次のことを命じるについては、あなたがたをほめるわけにはいかない。というのは、あなたがたの集まりが利益にならないで、かえって損失になっているからである。
11:18 まず、あなたがたが教会に集まる時、お互の間に分争があることを、わたしは耳にしており、そしていくぶんか、それを信じている。
11:19 たしかに、あなたがたの中でほんとうの者が明らかにされるためには、分派もなければなるまい。
11:20 そこで、あなたがたが一緒に集まるとき、主の晩餐を守ることができないでいる。
11:21 というのは、食事の際、各自が自分の晩餐をかってに先に食べるので、飢えている人があるかと思えば、酔っている人がある始末である。
11:22 あなたがたには、飲み食いをする家がないのか。それとも、神の教会を軽んじ、貧しい人々をはずかしめるのか。わたしはあなたがたに対して、なんと言おうか。あなたがたを、ほめようか。この事では、ほめるわけにはいかない。
11:23 わたしは、主から受けたことを、また、あなたがたに伝えたのである。すなわち、主イエスは、渡される夜、パンをとり、
11:24 感謝してこれをさき、そして言われた、「これはあなたがたのための、わたしのからだである。わたしを記念するため、このように行いなさい」。
11:25 食事ののち、杯をも同じようにして言われた、「この杯は、わたしの血による新しい契約である。飲むたびに、わたしの記念として、このように行いなさい」。
11:26 だから、あなたがたは、このパンを食し、この杯を飲むごとに、それによって、主がこられる時に至るまで、主の死を告げ知らせるのである。
11:27 だから、ふさわしくないままでパンを食し主の杯を飲む者は、主のからだと血とを犯すのである。
11:28 だれでもまず自分を吟味し、それからパンを食べ杯を飲むべきである。
11:29 主のからだをわきまえないで飲み食いする者は、その飲み食いによって自分にさばきを招くからである。
11:30 あなたがたの中に、弱い者や病人が大ぜいおり、また眠った者も少なくないのは、そのためである。
11:31 しかし、自分をよくわきまえておくならば、わたしたちはさばかれることはないであろう。
11:32 しかし、さばかれるとすれば、それは、この世と共に罪に定められないために、主の懲らしめを受けることなのである。
11:33 それだから、兄弟たちよ。食事のために集まる時には、互に待ち合わせなさい。
11:34 もし空腹であったら、さばきを受けに集まることにならないため、家で食べるがよい。そのほかの事は、わたしが行った時に、定めることにしよう。

2015年2月23日月曜日

2/23 出エジプト記6、ルカの福音書9、ヨブ記23、コリント人への手紙第一10

出エジプト記6
6:1 主はモーセに言われた、「今、あなたは、わたしがパロに何をしようとしているかを見るであろう。すなわちパロは強い手にしいられて、彼らを去らせるであろう。否、彼は強い手にしいられて、彼らを国から追い出すであろう」。
6:2 神はモーセに言われた、「わたしは主である。
6:3 わたしはアブラハム、イサク、ヤコブには全能の神として現れたが、主という名では、自分を彼らに知らせなかった。
6:4 わたしはまたカナンの地、すなわち彼らが寄留したその寄留の地を、彼らに与えるという契約を彼らと立てた。
6:5 わたしはまた、エジプトびとが奴隷としているイスラエルの人々のうめきを聞いて、わたしの契約を思い出した。
6:6 それゆえ、イスラエルの人々に言いなさい、『わたしは主である。わたしはあなたがたをエジプトびとの労役の下から導き出し、奴隷の務から救い、また伸べた腕と大いなるさばきをもって、あなたがたをあがなうであろう。
6:7 わたしはあなたがたを取ってわたしの民とし、わたしはあなたがたの神となる。わたしがエジプトびとの労役の下からあなたがたを導き出すあなたがたの神、主であることを、あなたがたは知るであろう。
6:8 わたしはアブラハム、イサク、ヤコブに与えると手を挙げて誓ったその地にあなたがたをはいらせ、それを所有として、与えるであろう。わたしは主である』と」。
6:9 モーセはこのようにイスラエルの人々に語ったが、彼らは心の痛みと、きびしい奴隷の務のゆえに、モーセに聞き従わなかった。
6:10 さて主はモーセに言われた、
6:11 「エジプトの王パロのところに行って、彼がイスラエルの人々をその国から去らせるように話しなさい」。
6:12 モーセは主にむかって言った、「イスラエルの人々でさえ、わたしの言うことを聞かなかったのに、どうして、くちびるに割礼のないわたしの言うことを、パロが聞き入れましょうか」。
6:13 しかし、主はモーセとアロンに語って、イスラエルの人々と、エジプトの王パロのもとに行かせ、イスラエルの人々をエジプトの地から導き出せと命じられた。
6:14 彼らの先祖の家の首長たちは次のとおりである。すなわちイスラエルの長子ルベンの子らはハノク、パル、ヘヅロン、カルミで、これらはルベンの一族である。
6:15 シメオンの子らはエムエル、ヤミン、オハデ、ヤキン、ゾハル、およびカナンの女から生れたシャウルで、これらはシメオンの一族である。
6:16 レビの子らの名は、その世代に従えば、ゲルション、コハテ、メラリで、レビの一生は百三十七年であった。
6:17 ゲルションの子らの一族はリブニとシメイである。
6:18 コハテの子らはアムラム、イヅハル、ヘブロン、ウジエルで、コハテの一生は百三十三年であった。
6:19 メラリの子らはマヘリとムシである。これらはその世代によるレビの一族である。
6:20 アムラムは父の妹ヨケベデを妻としたが、彼女はアロンとモーセを彼に産んだ。アムラムの一生は百三十七年であった。
6:21 イヅハルの子らはコラ、ネペグ、ジクリである。
6:22 ウジエルの子らはミサエル、エルザパン、シテリである。
6:23 アロンはナションの姉妹、アミナダブの娘エリセバを妻とした。エリセバは彼にナダブ、アビウ、エレアザル、イタマルを産んだ。
6:24 コラの子らはアッシル、エルカナ、アビアサフで、これらはコラびとの一族である。
6:25 アロンの子エレアザルはプテエルの娘のひとりを妻とした。彼女はピネハスを彼に産んだ。これらは、その一族によるレビびとの先祖の家の首長たちである。
6:26 主が、「イスラエルの人々をその軍団に従って、エジプトの地から導き出しなさい」と言われたのは、このアロンとモーセである。
6:27 彼らはイスラエルの人々をエジプトから導き出すことについて、エジプトの王パロに語ったもので、すなわちこのモーセとアロンである。
6:28 主がエジプトの地でモーセに語られた日に、
6:29 主はモーセに言われた、「わたしは主である。わたしがあなたに語ることは、みなエジプトの王パロに語りなさい」。
6:30 しかしモーセは主にむかって言った、「ごらんのとおり、わたしは、くちびるに割礼のない者です。パロがどうしてわたしの言うことを聞きいれましょうか」。

ルカの福音書9
9:1 それからイエスは十二弟子を呼び集めて、彼らにすべての悪霊を制し、病気をいやす力と権威とをお授けになった。
9:2 また神の国を宣べ伝え、かつ病気をなおすためにつかわして
9:3 言われた、「旅のために何も携えるな。つえも袋もパンも銭も持たず、また下着も二枚は持つな。
9:4 また、どこかの家にはいったら、そこに留まっておれ。そしてそこから出かけることにしなさい。
9:5 だれもあなたがたを迎えるものがいなかったら、その町を出て行くとき、彼らに対する抗議のしるしに、足からちりを払い落しなさい」。
9:6 弟子たちは出て行って、村々を巡り歩き、いたる所で福音を宣べ伝え、また病気をいやした。
9:7 さて、領主ヘロデはいろいろな出来事を耳にして、あわて惑っていた。それは、ある人たちは、ヨハネが死人の中からよみがえったと言い、
9:8 またある人たちは、エリヤが現れたと言い、またほかの人たちは、昔の預言者のひとりが復活したのだと言っていたからである。
9:9 そこでヘロデが言った、「ヨハネはわたしがすでに首を切ったのだが、こうしてうわさされているこの人は、いったい、だれなのだろう」。そしてイエスに会ってみようと思っていた。
9:10 使徒たちは帰ってきて、自分たちのしたことをすべてイエスに話した。それからイエスは彼らを連れて、ベツサイダという町へひそかに退かれた。
9:11 ところが群衆がそれと知って、ついてきたので、これを迎えて神の国のことを語り聞かせ、また治療を要する人たちをいやされた。
9:12 それから日が傾きかけたので、十二弟子がイエスのもとにきて言った、「群衆を解散して、まわりの村々や部落へ行って宿を取り、食物を手にいれるようにさせてください。わたしたちはこんな寂しい所にきているのですから」。
9:13 しかしイエスは言われた、「あなたがたの手で食物をやりなさい」。彼らは言った、「わたしたちにはパン五つと魚二ひきしかありません、この大ぜいの人のために食物を買いに行くかしなければ」。
9:14 というのは、男が五千人ばかりもいたからである。しかしイエスは弟子たちに言われた、「人々をおおよそ五十人ずつの組にして、すわらせなさい」。
9:15 彼らはそのとおりにして、みんなをすわらせた。
9:16 イエスは五つのパンと二ひきの魚とを手に取り、天を仰いでそれを祝福してさき、弟子たちにわたして群衆に配らせた。
9:17 みんなの者は食べて満腹した。そして、その余りくずを集めたら、十二かごあった。
9:18 イエスがひとりで祈っておられたとき、弟子たちが近くにいたので、彼らに尋ねて言われた、「群衆はわたしをだれと言っているか」。
9:19 彼らは答えて言った、「バプテスマのヨハネだと、言っています。しかしほかの人たちは、エリヤだと言い、また昔の預言者のひとりが復活したのだと、言っている者もあります」。
9:20 彼らに言われた、「それでは、あなたがたはわたしをだれと言うか」。ペテロが答えて言った、「神のキリストです」。
9:21 イエスは彼らを戒め、この事をだれにも言うなと命じ、そして言われた、
9:22 「人の子は必ず多くの苦しみを受け、長老、祭司長、律法学者たちに捨てられ、また殺され、そして三日目によみがえる」。
9:23 それから、みんなの者に言われた、「だれでもわたしについてきたいと思うなら、自分を捨て、日々自分の十字架を負うて、わたしに従ってきなさい。
9:24 自分の命を救おうと思う者はそれを失い、わたしのために自分の命を失う者は、それを救うであろう。
9:25 人が全世界をもうけても、自分自身を失いまたは損したら、なんの得になろうか。
9:26 わたしとわたしの言葉とを恥じる者に対しては、人の子もまた、自分の栄光と、父と聖なる御使との栄光のうちに現れて来るとき、その者を恥じるであろう。
9:27 よく聞いておくがよい、神の国を見るまでは、死を味わわない者が、ここに立っている者の中にいる」。
9:28 これらのことを話された後、八日ほどたってから、イエスはペテロ、ヨハネ、ヤコブを連れて、祈るために山に登られた。
9:29 祈っておられる間に、み顔の様が変り、み衣がまばゆいほどに白く輝いた。
9:30 すると見よ、ふたりの人がイエスと語り合っていた。それはモーセとエリヤであったが、
9:31 栄光の中に現れて、イエスがエルサレムで遂げようとする最後のことについて話していたのである。
9:32 ペテロとその仲間の者たちとは熟睡していたが、目をさますと、イエスの栄光の姿と、共に立っているふたりの人とを見た。
9:33 このふたりがイエスを離れ去ろうとしたとき、ペテロは自分が何を言っているのかわからないで、イエスに言った、「先生、わたしたちがここにいるのは、すばらしいことです。それで、わたしたちは小屋を三つ建てましょう。一つはあなたのために、一つはモーセのために、一つはエリヤのために」。
9:34 彼がこう言っている間に、雲がわき起って彼らをおおいはじめた。そしてその雲に囲まれたとき、彼らは恐れた。
9:35 すると雲の中から声があった、「これはわたしの子、わたしの選んだ者である。これに聞け」。
9:36 そして声が止んだとき、イエスがひとりだけになっておられた。弟子たちは沈黙を守って、自分たちが見たことについては、そのころだれにも話さなかった。
9:37 翌日、一同が山を降りて来ると、大ぜいの群衆がイエスを出迎えた。
9:38 すると突然、ある人が群衆の中から大声をあげて言った、「先生、お願いです。わたしのむすこを見てやってください。この子はわたしのひとりむすこですが、
9:39 霊が取りつきますと、彼は急に叫び出すのです。それから、霊は彼をひきつけさせて、あわを吹かせ、彼を弱り果てさせて、なかなか出て行かないのです。
9:40 それで、お弟子たちに、この霊を追い出してくださるように願いましたが、できませんでした」。
9:41 イエスは答えて言われた、「ああ、なんという不信仰な、曲った時代であろう。いつまで、わたしはあなたがたと一緒におられようか、またあなたがたに我慢ができようか。あなたの子をここに連れてきなさい」。
9:42 ところが、その子がイエスのところに来る時にも、悪霊が彼を引き倒して、引きつけさせた。イエスはこの汚れた霊をしかりつけ、その子供をいやして、父親にお渡しになった。
9:43 人々はみな、神の偉大な力に非常に驚いた。みんなの者がイエスのしておられた数々の事を不思議に思っていると、弟子たちに言われた、
9:44 「あなたがたはこの言葉を耳におさめて置きなさい。人の子は人々の手に渡されようとしている」。
9:45 しかし、彼らはなんのことかわからなかった。それが彼らに隠されていて、悟ることができなかったのである。また彼らはそのことについて尋ねるのを恐れていた。
9:46 弟子たちの間に、彼らのうちでだれがいちばん偉いだろうかということで、議論がはじまった。
9:47 イエスは彼らの心の思いを見抜き、ひとりの幼な子を取りあげて自分のそばに立たせ、彼らに言われた、
9:48 「だれでもこの幼な子をわたしの名のゆえに受けいれる者は、わたしを受けいれるのである。そしてわたしを受けいれる者は、わたしをおつかわしになったかたを受けいれるのである。あなたがたみんなの中でいちばん小さい者こそ、大きいのである」。
9:49 するとヨハネが答えて言った、「先生、わたしたちはある人があなたの名を使って悪霊を追い出しているのを見ましたが、その人はわたしたちの仲間でないので、やめさせました」。
9:50 イエスは彼に言われた、「やめさせないがよい。あなたがたに反対しない者は、あなたがたの味方なのである」。
9:51 さて、イエスが天に上げられる日が近づいたので、エルサレムへ行こうと決意して、その方へ顔をむけられ、
9:52 自分に先立って使者たちをおつかわしになった。そして彼らがサマリヤ人の村へはいって行き、イエスのために準備をしようとしたところ、
9:53 村人は、エルサレムへむかって進んで行かれるというので、イエスを歓迎しようとはしなかった。
9:54 弟子のヤコブとヨハネとはそれを見て言った、「主よ、いかがでしょう。彼らを焼き払ってしまうように、天から火をよび求めましょうか」。
9:55 イエスは振りかえって、彼らをおしかりになった。
9:56 そして一同はほかの村へ行った。
9:57 道を進んで行くと、ある人がイエスに言った、「あなたがおいでになる所ならどこへでも従ってまいります」。
9:58 イエスはその人に言われた、「きつねには穴があり、空の鳥には巣がある。しかし、人の子にはまくらする所がない」。
9:59 またほかの人に、「わたしに従ってきなさい」と言われた。するとその人が言った、「まず、父を葬りに行かせてください」。
9:60 彼に言われた、「その死人を葬ることは、死人に任せておくがよい。あなたは、出て行って神の国を告げひろめなさい」。
9:61 またほかの人が言った、「主よ、従ってまいりますが、まず家の者に別れを言いに行かせてください」。
9:62 イエスは言われた、「手をすきにかけてから、うしろを見る者は、神の国にふさわしくないものである」。

ヨブ記23
23:1 そこでヨブは答えて言った、
23:2 「きょうもまた、わたしのつぶやきは激しく、彼の手はわたしの嘆きにかかわらず、重い。
23:3 どうか、彼を尋ねてどこで会えるかを知り、そのみ座に至ることができるように。
23:4 わたしは彼の前にわたしの訴えをならべ、口をきわめて論議するであろう。
23:5 わたしは、わたしに答えられるみ言葉を知り、わたしに言われる所を悟ろう。
23:6 彼は大いなる力をもって、わたしと争われるであろうか、いな、かえってわたしを顧みられるであろう。
23:7 かしこでは正しい人は彼と言い争うことができる。そうすれば、わたしはわたしをさばく者から永久に救われるであろう。
23:8 見よ、わたしが進んでも、彼を見ない。退いても、彼を認めることができない。
23:9 左の方に尋ねても、会うことができない。右の方に向かっても、見ることができない。
23:10 しかし彼はわたしの歩む道を知っておられる。彼がわたしを試みられるとき、わたしは金のように出て来るであろう。
23:11 わたしの足は彼の歩みに堅く従った。わたしは彼の道を守って離れなかった。
23:12 わたしは彼のくちびるの命令にそむかず、その口の言葉をわたしの胸にたくわえた。
23:13 しかし彼は変ることはない。だれが彼をひるがえすことができようか。彼はその心の欲するところを行われるのだ。
23:14 彼はわたしのために定めた事をなし遂げられる。そしてこのような事が多く彼の心にある。
23:15 それゆえ、わたしは彼の前におののく。わたしは考えるとき、彼を恐れる。
23:16 神はわたしの心を弱くされた。全能者はわたしを恐れさせられた。
23:17 わたしは、やみによって閉じこめられ、暗黒がわたしの顔をおおっている。

コリント人への手紙第一10
10:1 兄弟たちよ。このことを知らずにいてもらいたくない。わたしたちの先祖はみな雲の下におり、みな海を通り、
10:2 みな雲の中、海の中で、モーセにつくバプテスマを受けた。
10:3 また、みな同じ霊の食物を食べ、
10:4 みな同じ霊の飲み物を飲んだ。すなわち、彼らについてきた霊の岩から飲んだのであるが、この岩はキリストにほかならない。
10:5 しかし、彼らの中の大多数は、神のみこころにかなわなかったので、荒野で滅ぼされてしまった。
10:6 これらの出来事は、わたしたちに対する警告であって、彼らが悪をむさぼったように、わたしたちも悪をむさぼることのないためなのである。
10:7 だから、彼らの中のある者たちのように、偶像礼拝者になってはならない。すなわち、「民は座して飲み食いをし、また立って踊り戯れた」と書いてある。
10:8 また、ある者たちがしたように、わたしたちは不品行をしてはならない。不品行をしたため倒された者が、一日に二万三千人もあった。
10:9 また、ある者たちがしたように、わたしたちは主を試みてはならない。主を試みた者は、へびに殺された。
10:10 また、ある者たちがつぶやいたように、つぶやいてはならない。つぶやいた者は、「死の使」に滅ぼされた。
10:11 これらの事が彼らに起ったのは、他に対する警告としてであって、それが書かれたのは、世の終りに臨んでいるわたしたちに対する訓戒のためである。
10:12 だから、立っていると思う者は、倒れないように気をつけるがよい。
10:13 あなたがたの会った試錬で、世の常でないものはない。神は真実である。あなたがたを耐えられないような試錬に会わせることはないばかりか、試錬と同時に、それに耐えられるように、のがれる道も備えて下さるのである。
10:14 それだから、愛する者たちよ。偶像礼拝を避けなさい。
10:15 賢明なあなたがたに訴える。わたしの言うことを、自ら判断してみるがよい。
10:16 わたしたちが祝福する祝福の杯、それはキリストの血にあずかることではないか。わたしたちがさくパン、それはキリストのからだにあずかることではないか。
10:17 パンが一つであるから、わたしたちは多くいても、一つのからだなのである。みんなの者が一つのパンを共にいただくからである。
10:18 肉によるイスラエルを見るがよい。供え物を食べる人たちは、祭壇にあずかるのではないか。
10:19 すると、なんと言ったらよいか。偶像にささげる供え物は、何か意味があるのか。また、偶像は何かほんとうにあるものか。
10:20 そうではない。人々が供える物は、悪霊ども、すなわち、神ならぬ者に供えるのである。わたしは、あなたがたが悪霊の仲間になることを望まない。
10:21 主の杯と悪霊どもの杯とを、同時に飲むことはできない。主の食卓と悪霊どもの食卓とに、同時にあずかることはできない。
10:22 それとも、わたしたちは主のねたみを起そうとするのか。わたしたちは、主よりも強いのだろうか。
10:23 すべてのことは許されている。しかし、すべてのことが益になるわけではない。すべてのことは許されている。しかし、すべてのことが人の徳を高めるのではない。
10:24 だれでも、自分の益を求めないで、ほかの人の益を求めるべきである。
10:25 すべて市場で売られている物は、いちいち良心に問うことをしないで、食べるがよい。
10:26 地とそれに満ちている物とは、主のものだからである。
10:27 もしあなたがたが、不信者のだれかに招かれて、そこに行こうと思う場合、自分の前に出される物はなんでも、いちいち良心に問うことをしないで、食べるがよい。
10:28 しかし、だれかがあなたがたに、これはささげ物の肉だと言ったなら、それを知らせてくれた人のために、また良心のために、食べないがよい。
10:29 良心と言ったのは、自分の良心ではなく、他人の良心のことである。なぜなら、わたしの自由が、どうして他人の良心によって左右されることがあろうか。
10:30 もしわたしが感謝して食べる場合、その感謝する物について、どうして人のそしりを受けるわけがあろうか。
10:31 だから、飲むにも食べるにも、また何事をするにも、すべて神の栄光のためにすべきである。
10:32 ユダヤ人にもギリシヤ人にも神の教会にも、つまずきになってはいけない。
10:33 わたしもまた、何事にもすべての人に喜ばれるように努め、多くの人が救われるために、自分の益ではなく彼らの益を求めている。

2015年2月22日日曜日

2/22 出エジプト記5、ルカの福音書8、ヨブ記22、コリント人への手紙第一9

出エジプト記5
5:1 その後、モーセとアロンは行ってパロに言った、「イスラエルの神、主はこう言われる、『わたしの民を去らせ、荒野で、わたしのために祭をさせなさい』と」。
5:2 パロは言った、「主とはいったい何者か。わたしがその声に聞き従ってイスラエルを去らせなければならないのか。わたしは主を知らない。またイスラエルを去らせはしない」。
5:3 彼らは言った、「ヘブルびとの神がわたしたちに現れました。どうか、わたしたちを三日の道のりほど荒野に行かせ、わたしたちの神、主に犠牲をささげさせてください。そうしなければ主は疫病か、つるぎをもって、わたしたちを悩まされるからです」。
5:4 エジプトの王は彼らに言った、「モーセとアロンよ、あなたがたは、なぜ民に働きをやめさせようとするのか。自分の労役につくがよい」。
5:5 パロはまた言った、「見よ、今や土民の数は多い。しかも、あなたがたは彼らに労役を休ませようとするのか」。
5:6 その日、パロは民を追い使う者と、民のかしらたちに命じて言った、
5:7 「あなたがたは、れんがを作るためのわらを、もはや、今までのように、この民に与えてはならない。彼らに自分で行って、わらを集めさせなさい。
5:8 また前に作っていた、れんがの数どおりに彼らに作らせ、それを減らしてはならない。彼らはなまけ者だ。それだから、彼らは叫んで、『行ってわたしたちの神に犠牲をささげさせよ』と言うのだ。
5:9 この人々の労役を重くして、働かせ、偽りの言葉に心を寄せさせぬようにしなさい」。
5:10 そこで民を追い使う者たちと、民のかしらたちは出て行って、民に言った、「パロはこう仰せられる、『あなたがたに、わらは与えない。
5:11 自分で行って、見つかる所から、わらを取って来るがよい。しかし働きは少しも減らしてはならない』と」。
5:12 そこで民はエジプトの全地に散って、わらのかわりに、刈り株を集めた。
5:13 追い使う者たちは、彼らをせき立てて言った、「わらがあった時と同じように、あなたがたの働きの、日ごとの分を仕上げなければならない」。
5:14 パロの追い使う者たちがイスラエルの人々の上に立てたかしらたちは、打たれて、「なぜ、あなたがたは、れんが作りの仕事を、きょうも、前のように仕上げないのか」と言われた。
5:15 そこで、イスラエルの人々のかしらたちはパロのところに行き、叫んで言った、「あなたはなぜ、しもべどもにこんなことをなさるのですか。
5:16 しもべどもは、わらを与えられず、しかも彼らはわたしたちに、『れんがは作れ』と言うのです。その上、しもべどもは打たれています。罪はあなたの民にあるのです」。
5:17 パロは言った、「あなたがたは、なまけ者だ、なまけ者だ。それだから、『行って、主に犠牲をささげさせよ』と言うのだ。
5:18 さあ、行って働きなさい。わらは与えないが、なおあなたがたは定めた数のれんがを納めなければならない」。
5:19 イスラエルの人々のかしらたちは、「れんがの日ごとの分を減らしてはならない」と言われたので、悪い事態になったことを知った。
5:20 彼らがパロを離れて出てきた時、彼らに会おうとして立っていたモーセとアロンに会ったので、
5:21 彼らに言った、「主があなたがたをごらんになって、さばかれますように。あなたがたは、わたしたちをパロとその家来たちにきらわせ、つるぎを彼らの手に渡して、殺させようとしておられるのです」。
5:22 モーセは主のもとに帰って言った、「主よ、あなたは、なぜこの民をひどい目にあわされるのですか。なんのためにわたしをつかわされたのですか。
5:23 わたしがパロのもとに行って、あなたの名によって語ってからこのかた、彼はこの民をひどい目にあわせるばかりです。また、あなたは、すこしもあなたの民を救おうとなさいません」。

ルカの福音書8
8:1 そののちイエスは、神の国の福音を説きまた伝えながら、町々村々を巡回し続けられたが、十二弟子もお供をした。
8:2 また悪霊を追い出され病気をいやされた数名の婦人たち、すなわち、七つの悪霊を追い出してもらったマグダラと呼ばれるマリヤ、
8:3 ヘロデの家令クーザの妻ヨハンナ、スザンナ、そのほか多くの婦人たちも一緒にいて、自分たちの持ち物をもって一行に奉仕した。
8:4 さて、大ぜいの群衆が集まり、その上、町々からの人たちがイエスのところに、ぞくぞくと押し寄せてきたので、一つの譬で話をされた、
8:5 「種まきが種をまきに出て行った。まいているうちに、ある種は道ばたに落ち、踏みつけられ、そして空の鳥に食べられてしまった。
8:6 ほかの種は岩の上に落ち、はえはしたが水気がないので枯れてしまった。
8:7 ほかの種は、いばらの間に落ちたので、いばらも一緒に茂ってきて、それをふさいでしまった。
8:8 ところが、ほかの種は良い地に落ちたので、はえ育って百倍もの実を結んだ」。こう語られたのち、声をあげて「聞く耳のある者は聞くがよい」と言われた。
8:9 弟子たちは、この譬はどういう意味でしょうか、とイエスに質問した。
8:10 そこで言われた、「あなたがたには、神の国の奥義を知ることが許されているが、ほかの人たちには、見ても見えず、聞いても悟られないために、譬で話すのである。
8:11 この譬はこういう意味である。種は神の言である。
8:12 道ばたに落ちたのは、聞いたのち、信じることも救われることもないように、悪魔によってその心から御言が奪い取られる人たちのことである。
8:13 岩の上に落ちたのは、御言を聞いた時には喜んで受けいれるが、根が無いので、しばらくは信じていても、試錬の時が来ると、信仰を捨てる人たちのことである。
8:14 いばらの中に落ちたのは、聞いてから日を過ごすうちに、生活の心づかいや富や快楽にふさがれて、実の熟するまでにならない人たちのことである。
8:15 良い地に落ちたのは、御言を聞いたのち、これを正しい良い心でしっかりと守り、耐え忍んで実を結ぶに至る人たちのことである。
8:16 だれもあかりをともして、それを何かの器でおおいかぶせたり、寝台の下に置いたりはしない。燭台の上に置いて、はいって来る人たちに光が見えるようにするのである。
8:17 隠されているもので、あらわにならないものはなく、秘密にされているもので、ついには知られ、明るみに出されないものはない。
8:18 だから、どう聞くかに注意するがよい。持っている人は更に与えられ、持っていない人は、持っていると思っているものまでも、取り上げられるであろう」。
8:19 さて、イエスの母と兄弟たちとがイエスのところにきたが、群衆のためそば近くに行くことができなかった。
8:20 それで、だれかが「あなたの母上と兄弟がたが、お目にかかろうと思って、外に立っておられます」と取次いだ。
8:21 するとイエスは人々にむかって言われた、「神の御言を聞いて行う者こそ、わたしの母、わたしの兄弟なのである」。
8:22 ある日のこと、イエスは弟子たちと舟に乗り込み、「湖の向こう岸へ渡ろう」と言われたので、一同が船出した。
8:23 渡って行く間に、イエスは眠ってしまわれた。すると突風が湖に吹きおろしてきたので、彼らは水をかぶって危険になった。
8:24 そこで、みそばに寄ってきてイエスを起し、「先生、先生、わたしたちは死にそうです」と言った。イエスは起き上がって、風と荒浪とをおしかりになると、止んでなぎになった。
8:25 イエスは彼らに言われた、「あなたがたの信仰は、どこにあるのか」。彼らは恐れ驚いて互に言い合った、「いったい、このかたはだれだろう。お命じになると、風も水も従うとは」。
8:26 それから、彼らはガリラヤの対岸、ゲラサ人の地に渡った。
8:27 陸にあがられると、その町の人で、悪霊につかれて長いあいだ着物も着ず、家に居つかないで墓場にばかりいた人に、出会われた。
8:28 この人がイエスを見て叫び出し、みまえにひれ伏して大声で言った、「いと高き神の子イエスよ、あなたはわたしとなんの係わりがあるのです。お願いです、わたしを苦しめないでください」。
8:29 それは、イエスが汚れた霊に、その人から出て行け、とお命じになったからである。というのは、悪霊が何度も彼をひき捕えたので、彼は鎖と足かせとでつながれて看視されていたが、それを断ち切っては悪霊によって荒野へ追いやられていたのである。
8:30 イエスは彼に「なんという名前か」とお尋ねになると、「レギオンと言います」と答えた。彼の中にたくさんの悪霊がはいり込んでいたからである。
8:31 悪霊どもは、底知れぬ所に落ちて行くことを自分たちにお命じにならぬようにと、イエスに願いつづけた。
8:32 ところが、そこの山ベにおびただしい豚の群れが飼ってあったので、その豚の中へはいることを許していただきたいと、悪霊どもが願い出た。イエスはそれをお許しになった。
8:33 そこで悪霊どもは、その人から出て豚の中へはいり込んだ。するとその群れは、がけから湖へなだれを打って駆け下り、おぼれ死んでしまった。
8:34 飼う者たちは、この出来事を見て逃げ出して、町や村里にふれまわった。
8:35 人々はこの出来事を見に出てきた。そして、イエスのところにきて、悪霊を追い出してもらった人が着物を着て、正気になってイエスの足もとにすわっているのを見て、恐れた。
8:36 それを見た人たちは、この悪霊につかれていた者が救われた次第を、彼らに語り聞かせた。
8:37 それから、ゲラサの地方の民衆はこぞって、自分たちの所から立ち去ってくださるようにとイエスに頼んだ。彼らが非常な恐怖に襲われていたからである。そこで、イエスは舟に乗って帰りかけられた。
8:38 悪霊を追い出してもらった人は、お供をしたいと、しきりに願ったが、イエスはこう言って彼をお帰しになった。
8:39 「家へ帰って、神があなたにどんなに大きなことをしてくださったか、語り聞かせなさい」。そこで彼は立ち去って、自分にイエスがして下さったことを、ことごとく町中に言いひろめた。
8:40 イエスが帰ってこられると、群衆は喜び迎えた。みんながイエスを待ちうけていたのである。
8:41 するとそこに、ヤイロという名の人がきた。この人は会堂司であった。イエスの足もとにひれ伏して、自分の家においでくださるようにと、しきりに願った。
8:42 彼に十二歳ばかりになるひとり娘があったが、死にかけていた。ところが、イエスが出て行かれる途中、群衆が押し迫ってきた。
8:43 ここに、十二年間も長血をわずらっていて、医者のために自分の身代をみな使い果してしまったが、だれにもなおしてもらえなかった女がいた。
8:44 この女がうしろから近寄ってみ衣のふさにさわったところ、その長血がたちまち止まってしまった。
8:45 イエスは言われた、「わたしにさわったのは、だれか」。人々はみな自分ではないと言ったので、ペテロが「先生、群衆があなたを取り囲んで、ひしめき合っているのです」と答えた。
8:46 しかしイエスは言われた、「だれかがわたしにさわった。力がわたしから出て行ったのを感じたのだ」。
8:47 女は隠しきれないのを知って、震えながら進み出て、みまえにひれ伏し、イエスにさわった訳と、さわるとたちまちなおったこととを、みんなの前で話した。
8:48 そこでイエスが女に言われた、「娘よ、あなたの信仰があなたを救ったのです。安心して行きなさい」。
8:49 イエスがまだ話しておられるうちに、会堂司の家から人がきて、「お嬢さんはなくなられました。この上、先生を煩わすには及びません」と言った。
8:50 しかしイエスはこれを聞いて会堂司にむかって言われた、「恐れることはない。ただ信じなさい。娘は助かるのだ」。
8:51 それから家にはいられるとき、ペテロ、ヨハネ、ヤコブおよびその子の父母のほかは、だれも一緒にはいって来ることをお許しにならなかった。
8:52 人々はみな、娘のために泣き悲しんでいた。イエスは言われた、「泣くな、娘は死んだのではない。眠っているだけである」。
8:53 人々は娘が死んだことを知っていたので、イエスをあざ笑った。
8:54 イエスは娘の手を取って、呼びかけて言われた、「娘よ、起きなさい」。
8:55 するとその霊がもどってきて、娘は即座に立ち上がった。イエスは何か食べ物を与えるように、さしずをされた。
8:56 両親は驚いてしまった。イエスはこの出来事をだれにも話さないようにと、彼らに命じられた。

ヨブ記22
22:1 そこでテマンびとエリパズは答えて言った、
22:2 「人は神を益することができるであろうか。賢い人も、ただ自身を益するのみである。
22:3 あなたが正しくても、全能者になんの喜びがあろう。あなたが自分の道を全うしても、彼になんの利益があろう。
22:4 神はあなたが神を恐れることのゆえに、あなたを責め、あなたをさばかれるであろうか。
22:5 あなたの悪は大きいではないか。あなたの罪は、はてしがない。
22:6 あなたはゆえなく兄弟のものを質にとり、裸な者の着物をはぎ取り、
22:7 疲れた者に水を飲ませず、飢えた者に食物を与えなかった。
22:8 力ある人は土地を得、名ある人はそのうちに住んだ。
22:9 あなたは、やもめをむなしく去らせた。みなしごの腕は折られた。
22:10 それゆえ、わなはあなたをめぐり、恐怖は、にわかにあなたを驚かす。
22:11 あなたの光は暗くされ、あなたは見ることができない。大水はあなたをおおうであろう。
22:12 神は天に高くおられるではないか。見よ、いと高き星を。いかに高いことよ。
22:13 それであなたは言う、『神は何を知っておられるか。彼は黒雲を通して、さばくことができるのか。
22:14 濃い雲が彼をおおい隠すと、彼は見ることができない。彼は天の大空を歩まれるのだ』と。
22:15 あなたは悪しき人々が踏んだいにしえの道を守ろうとするのか。
22:16 彼らは時がこないうちに取り去られ、その基は川のように押し流された。
22:17 彼らは神に言った、『われわれを離れてください』と、また『全能者はわれわれに何をなしえようか』と。
22:18 しかし神は彼らの家を良い物で満たされた。ただし悪人の計りごとはわたしのくみする所ではない。
22:19 正しい者はこれを見て喜び、罪なき者は彼らをあざ笑って言う、
22:20 『まことにわれわれのあだは滅ぼされ、その残した物は火で焼き滅ぼされた』と。
22:21 あなたは神と和らいで、平安を得るがよい。そうすれば幸福があなたに来るでしょう。
22:22 どうか、彼の口から教を受け、その言葉をあなたの心におさめるように。
22:23 あなたがもし全能者に立ち返って、おのれを低くし、あなたの天幕から不義を除き去り、
22:24 こがねをちりの中に置き、オフルのこがねを谷川の石の中に置き、
22:25 全能者があなたのこがねとなり、あなたの貴重なしろがねとなるならば、
22:26 その時、あなたは全能者を喜び、神に向かって顔をあげることができる。
22:27 あなたが彼に祈るならば、彼はあなたに聞かれる。そしてあなたは自分の誓いを果す。
22:28 あなたが事をなそうと定めるならば、あなたはその事を成就し、あなたの道には光が輝く。
22:29 彼は高ぶる者を低くされるが、へりくだる者を救われるからだ。
22:30 彼は罪のない者を救われる。あなたはその手の潔いことによって、救われるであろう」。

コリント人への手紙第一9
9:1 わたしは自由な者ではないか。使徒ではないか。わたしたちの主イエスを見たではないか。あなたがたは、主にあるわたしの働きの実ではないか。
9:2 わたしは、ほかの人に対しては使徒でないとしても、あなたがたには使徒である。あなたがたが主にあることは、わたしの使徒職の印なのである。
9:3 わたしの批判者たちに対する弁明は、これである。
9:4 わたしたちには、飲み食いをする権利がないのか。
9:5 わたしたちには、ほかの使徒たちや主の兄弟たちやケパのように、信者である妻を連れて歩く権利がないのか。
9:6 それとも、わたしとバルナバとだけには、労働をせずにいる権利がないのか。
9:7 いったい、自分で費用を出して軍隊に加わる者があろうか。ぶどう畑を作っていて、その実を食べない者があろうか。また、羊を飼っていて、その乳を飲まない者があろうか。
9:8 わたしは、人間の考えでこう言うのではない。律法もまた、そのように言っているではないか。
9:9 すなわち、モーセの律法に、「穀物をこなしている牛に、くつこをかけてはならない」と書いてある。神は、牛のことを心にかけておられるのだろうか。
9:10 それとも、もっぱら、わたしたちのために言っておられるのか。もちろん、それはわたしたちのためにしるされたのである。すなわち、耕す者は望みをもって耕し、穀物をこなす者は、その分け前をもらう望みをもってこなすのである。
9:11 もしわたしたちが、あなたがたのために霊のものをまいたのなら、肉のものをあなたがたから刈りとるのは、行き過ぎだろうか。
9:12 もしほかの人々が、あなたがたに対するこの権利にあずかっているとすれば、わたしたちはなおさらのことではないか。しかしわたしたちは、この権利を利用せず、かえってキリストの福音の妨げにならないようにと、すべてのことを忍んでいる。
9:13 あなたがたは、宮仕えをしている人たちは宮から下がる物を食べ、祭壇に奉仕している人たちは祭壇の供え物の分け前にあずかることを、知らないのか。
9:14 それと同様に、主は、福音を宣べ伝えている者たちが福音によって生活すべきことを、定められたのである。
9:15 しかしわたしは、これらの権利を一つも利用しなかった。また、自分がそうしてもらいたいから、このように書くのではない。そうされるよりは、死ぬ方がましである。わたしのこの誇は、何者にも奪い去られてはならないのだ。
9:16 わたしが福音を宣べ伝えても、それは誇にはならない。なぜなら、わたしは、そうせずにはおれないからである。もし福音を宣べ伝えないなら、わたしはわざわいである。
9:17 進んでそれをすれば、報酬を受けるであろう。しかし、進んでしないとしても、それは、わたしにゆだねられた務なのである。
9:18 それでは、その報酬はなんであるか。福音を宣べ伝えるのにそれを無代価で提供し、わたしが宣教者として持つ権利を利用しないことである。
9:19 わたしは、すべての人に対して自由であるが、できるだけ多くの人を得るために、自ら進んですべての人の奴隷になった。
9:20 ユダヤ人には、ユダヤ人のようになった。ユダヤ人を得るためである。律法の下にある人には、わたし自身は律法の下にはないが、律法の下にある者のようになった。律法の下にある人を得るためである。
9:21 律法のない人には——わたしは神の律法の外にあるのではなく、キリストの律法の中にあるのだが——律法のない人のようになった。律法のない人を得るためである。
9:22 弱い人には弱い者になった。弱い人を得るためである。すべての人に対しては、すべての人のようになった。なんとかして幾人かを救うためである。
9:23 福音のために、わたしはどんな事でもする。わたしも共に福音にあずかるためである。
9:24 あなたがたは知らないのか。競技場で走る者は、みな走りはするが、賞を得る者はひとりだけである。あなたがたも、賞を得るように走りなさい。
9:25 しかし、すべて競技をする者は、何ごとにも節制をする。彼らは朽ちる冠を得るためにそうするが、わたしたちは朽ちない冠を得るためにそうするのである。
9:26 そこで、わたしは目標のはっきりしないような走り方をせず、空を打つような拳闘はしない。
9:27 すなわち、自分のからだを打ちたたいて服従させるのである。そうしないと、ほかの人に宣べ伝えておきながら、自分は失格者になるかも知れない。