2015年2月7日土曜日

2/7 創世記40、マルコの福音書10、ヨブ記6、ローマ人への手紙10

創世記40
40:1 これらの事の後、エジプト王の給仕役と料理役とがその主君エジプト王に罪を犯した。
40:2 パロはふたりの役人、すなわち給仕役の長と料理役の長に向かって憤り、
40:3 侍衛長の家の監禁所、すなわちヨセフがつながれている獄屋に入れた。
40:4 侍衛長はヨセフに命じて彼らと共におらせたので、ヨセフは彼らに仕えた。こうして彼らは監禁所で幾日かを過ごした。
40:5 さて獄屋につながれたエジプト王の給仕役と料理役のふたりは一夜のうちにそれぞれ意味のある夢を見た。
40:6 ヨセフが朝、彼らのところへ行って見ると、彼らは悲しみに沈んでいた。
40:7 そこでヨセフは自分と一緒に主人の家の監禁所にいるパロの役人たちに尋ねて言った、「どうして、きょう、あなたがたの顔色が悪いのですか」。
40:8 彼らは言った、「わたしたちは夢を見ましたが、解いてくれる者がいません」。ヨセフは彼らに言った、「解くことは神によるのではありませんか。どうぞ、わたしに話してください」。
40:9 給仕役の長はその夢をヨセフに話して言った、「わたしが見た夢で、わたしの前に一本のぶどうの木がありました。
40:10 そのぶどうの木に三つの枝があって、芽を出し、花が咲き、ぶどうのふさが熟しました。
40:11 時にわたしの手に、パロの杯があって、わたしはそのぶどうを取り、それをパロの杯にしぼり、その杯をパロの手にささげました」。
40:12 ヨセフは彼に言った、「その解き明かしはこうです。三つの枝は三日です。
40:13 今から三日のうちにパロはあなたの頭を上げて、あなたを元の役目に返すでしょう。あなたはさきに給仕役だった時にされたように、パロの手に杯をささげられるでしょう。
40:14 それで、あなたがしあわせになられたら、わたしを覚えていて、どうかわたしに恵みを施し、わたしの事をパロに話して、この家からわたしを出してください。
40:15 わたしは、実はヘブルびとの地からさらわれてきた者です。またここでもわたしは地下の獄屋に入れられるような事はしなかったのです」。
40:16 料理役の長はその解き明かしの良かったのを見て、ヨセフに言った、「わたしも夢を見たが、白いパンのかごが三つ、わたしの頭の上にあった。
40:17 一番上のかごには料理役がパロのために作ったさまざまの食物があったが、鳥がわたしの頭の上のかごからそれを食べていた」。
40:18 ヨセフは答えて言った、「その解き明かしはこうです。三つのかごは三日です。
40:19 今から三日のうちにパロはあなたの頭を上げ離して、あなたを木に掛けるでしょう。そして鳥があなたの肉を食い取るでしょう」。
40:20 さて三日目はパロの誕生日であったので、パロはすべての家来のためにふるまいを設け、家来のうちの給仕役の長の頭と、料理役の長の頭を上げた。
40:21 すなわちパロは給仕役の長を給仕役の職に返したので、彼はパロの手に杯をささげた。
40:22 しかしパロは料理役の長を木に掛けた。ヨセフが彼らに解き明かしたとおりである。
40:23 ところが、給仕役の長はヨセフを思い出さず、忘れてしまった。

マルコの福音書10
10:1 それから、イエスはそこを去って、ユダヤの地方とヨルダンの向こう側へ行かれたが、群衆がまた寄り集まったので、いつものように、また教えておられた。
10:2 そのとき、パリサイ人たちが近づいてきて、イエスを試みようとして質問した、「夫はその妻を出しても差しつかえないでしょうか」。
10:3 イエスは答えて言われた、「モーセはあなたがたになんと命じたか」。
10:4 彼らは言った、「モーセは、離縁状を書いて妻を出すことを許しました」。
10:5 そこでイエスは言われた、「モーセはあなたがたの心が、かたくななので、あなたがたのためにこの定めを書いたのである。
10:6 しかし、天地創造の初めから、『神は人を男と女とに造られた。
10:7 それゆえに、人はその父母を離れ、
10:8 ふたりの者は一体となるべきである』。彼らはもはや、ふたりではなく一体である。
10:9 だから、神が合わせられたものを、人は離してはならない」。
10:10 家にはいってから、弟子たちはまたこのことについて尋ねた。
10:11 そこで、イエスは言われた、「だれでも、自分の妻を出して他の女をめとる者は、その妻に対して姦淫を行うのである。
10:12 また妻が、その夫と別れて他の男にとつぐならば、姦淫を行うのである」。
10:13 イエスにさわっていただくために、人々が幼な子らをみもとに連れてきた。ところが、弟子たちは彼らをたしなめた。
10:14 それを見てイエスは憤り、彼らに言われた、「幼な子らをわたしの所に来るままにしておきなさい。止めてはならない。神の国はこのような者の国である。
10:15 よく聞いておくがよい。だれでも幼な子のように神の国を受けいれる者でなければ、そこにはいることは決してできない」。
10:16 そして彼らを抱き、手をその上において祝福された。
10:17 イエスが道に出て行かれると、ひとりの人が走り寄り、みまえにひざまずいて尋ねた、「よき師よ、永遠の生命を受けるために、何をしたらよいでしょうか」。
10:18 イエスは言われた、「なぜわたしをよき者と言うのか。神ひとりのほかによい者はいない。
10:19 いましめはあなたの知っているとおりである。『殺すな、姦淫するな、盗むな、偽証を立てるな。欺き取るな。父と母とを敬え』」。
10:20 すると、彼は言った、「先生、それらの事はみな、小さい時から守っております」。
10:21 イエスは彼に目をとめ、いつくしんで言われた、「あなたに足りないことが一つある。帰って、持っているものをみな売り払って、貧しい人々に施しなさい。そうすれば、天に宝を持つようになろう。そして、わたしに従ってきなさい」。
10:22 すると、彼はこの言葉を聞いて、顔を曇らせ、悲しみながら立ち去った。たくさんの資産を持っていたからである。
10:23 それから、イエスは見まわして、弟子たちに言われた、「財産のある者が神の国にはいるのは、なんとむずかしいことであろう」。
10:24 弟子たちはこの言葉に驚き怪しんだ。イエスは更に言われた、「子たちよ、神の国にはいるのは、なんとむずかしいことであろう。
10:25 富んでいる者が神の国にはいるよりは、らくだが針の穴を通る方が、もっとやさしい」。
10:26 すると彼らはますます驚いて、互に言った、「それでは、だれが救われることができるのだろう」。
10:27 イエスは彼らを見つめて言われた、「人にはできないが、神にはできる。神はなんでもできるからである」。
10:28 ペテロがイエスに言い出した、「ごらんなさい、わたしたちはいっさいを捨てて、あなたに従って参りました」。
10:29 イエスは言われた、「よく聞いておくがよい。だれでもわたしのために、また福音のために、家、兄弟、姉妹、母、父、子、もしくは畑を捨てた者は、
10:30 必ずその百倍を受ける。すなわち、今この時代では家、兄弟、姉妹、母、子および畑を迫害と共に受け、また、きたるべき世では永遠の生命を受ける。
10:31 しかし、多くの先の者はあとになり、あとの者は先になるであろう」。
10:32 さて、一同はエルサレムへ上る途上にあったが、イエスが先頭に立って行かれたので、彼らは驚き怪しみ、従う者たちは恐れた。するとイエスはまた十二弟子を呼び寄せて、自分の身に起ろうとすることについて語りはじめられた、
10:33 「見よ、わたしたちはエルサレムへ上って行くが、人の子は祭司長、律法学者たちの手に引きわたされる。そして彼らは死刑を宣告した上、彼を異邦人に引きわたすであろう。
10:34 また彼をあざけり、つばきをかけ、むち打ち、ついに殺してしまう。そして彼は三日の後によみがえるであろう」。
10:35 さて、ゼベダイの子ヤコブとヨハネとがイエスのもとにきて言った、「先生、わたしたちがお頼みすることは、なんでもかなえてくださるようにお願いします」。
10:36 イエスは彼らに「何をしてほしいと、願うのか」と言われた。
10:37 すると彼らは言った、「栄光をお受けになるとき、ひとりをあなたの右に、ひとりを左にすわるようにしてください」。
10:38 イエスは言われた、「あなたがたは自分が何を求めているのか、わかっていない。あなたがたは、わたしが飲む杯を飲み、わたしが受けるバプテスマを受けることができるか」。
10:39 彼らは「できます」と答えた。するとイエスは言われた、「あなたがたは、わたしが飲む杯を飲み、わたしが受けるバプテスマを受けるであろう。
10:40 しかし、わたしの右、左にすわらせることは、わたしのすることではなく、ただ備えられている人々だけに許されることである」。
10:41 十人の者はこれを聞いて、ヤコブとヨハネとのことで憤慨し出した。
10:42 そこで、イエスは彼らを呼び寄せて言われた、「あなたがたの知っているとおり、異邦人の支配者と見られている人々は、その民を治め、また偉い人たちは、その民の上に権力をふるっている。
10:43 しかし、あなたがたの間では、そうであってはならない。かえって、あなたがたの間で偉くなりたいと思う者は、仕える人となり、
10:44 あなたがたの間でかしらになりたいと思う者は、すべての人の僕とならねばならない。
10:45 人の子がきたのも、仕えられるためではなく、仕えるためであり、また多くの人のあがないとして、自分の命を与えるためである」。
10:46 それから、彼らはエリコにきた。そしてイエスが弟子たちや大ぜいの群衆と共にエリコから出かけられたとき、テマイの子、バルテマイという盲人のこじきが、道ばたにすわっていた。
10:47 ところが、ナザレのイエスだと聞いて、彼は「ダビデの子イエスよ、わたしをあわれんでください」と叫び出した。
10:48 多くの人々は彼をしかって黙らせようとしたが、彼はますます激しく叫びつづけた、「ダビデの子イエスよ、わたしをあわれんでください」。
10:49 イエスは立ちどまって、「彼を呼べ」と命じられた。そこで、人々はその盲人を呼んで言った、「喜べ、立て、おまえを呼んでおられる」。
10:50 そこで彼は上着を脱ぎ捨て、踊りあがってイエスのもとにきた。
10:51 イエスは彼にむかって言われた、「わたしに何をしてほしいのか」。その盲人は言った、「先生、見えるようになることです」。
10:52 そこでイエスは言われた、「行け、あなたの信仰があなたを救った」。すると彼は、たちまち見えるようになり、イエスに従って行った。

ヨブ記6
6:1 ヨブは答えて言った、
6:2 「どうかわたしの憤りが正しく量られ、同時にわたしの災も、はかりにかけられるように。
6:3 そうすれば、これは海の砂よりも重いに相違ない。それゆえ、わたしの言葉が軽率であったのだ。
6:4 全能者の矢が、わたしのうちにあり、わたしの霊はその毒を飲み、神の恐るべき軍勢が、わたしを襲い攻めている。
6:5 野ろばは、青草のあるのに鳴くであろうか。牛は飼葉の上でうなるであろうか。
6:6 味のない物は塩がなくて食べられようか。すべりひゆのしるは味があろうか。
6:7 わたしの食欲はこれに触れることを拒む。これは、わたしのきらう食物のようだ。
6:8 どうかわたしの求めるものが獲られるように。どうか神がわたしの望むものをくださるように。
6:9 どうか神がわたしを打ち滅ぼすことをよしとし、み手を伸べてわたしを断たれるように。
6:10 そうすれば、わたしはなお慰めを得、激しい苦しみの中にあっても喜ぶであろう。わたしは聖なる者の言葉を否んだことがないからだ。
6:11 わたしにどんな力があって、なお待たねばならないのか。わたしにどんな終りがあるので、なお耐え忍ばねばならないのか。
6:12 わたしの力は石の力のようであるのか。わたしの肉は青銅のようであるのか。
6:13 まことに、わたしのうちに助けはなく、救われる望みは、わたしから追いやられた。
6:14 その友に対するいつくしみをさし控える者は、全能者を恐れることをすてる。
6:15 わが兄弟たちは谷川のように、過ぎ去る出水のように欺く。
6:16 これは氷のために黒くなり、そのうちに雪が隠れる。
6:17 これは暖かになると消え去り、暑くなるとその所からなくなる。
6:18 隊商はその道を転じ、むなしい所へ行って滅びる。
6:19 テマの隊商はこれを望み、シバの旅びとはこれを慕う。
6:20 彼らはこれにたよったために失望し、そこに来てみて、あわてる。
6:21 あなたがたは今わたしにはこのような者となった。あなたがたはわたしの災難を見て恐れた。
6:22 わたしは言ったことがあるか、『わたしに与えよ』と、あるいは『あなたがたの財産のうちからわたしのために、まいないを贈れ』と、
6:23 あるいは『あだの手からわたしを救い出せ』と、あるいは『しえたげる者の手からわたしをあがなえ』と。
6:24 わたしに教えよ、そうすればわたしは黙るであろう。わたしの誤っている所をわたしに悟らせよ。
6:25 正しい言葉はいかに力のあるものか。しかしあなたがたの戒めは何を戒めるのか。
6:26 あなたがたは言葉を戒めうると思うのか。望みの絶えた者の語ることは風のようなものだ。
6:27 あなたがたは、みなしごのためにくじをひき、あなたがたの友をさえ売り買いするであろう。
6:28 今、どうぞわたしを見られよ、わたしはあなたがたの顔に向かって偽らない。
6:29 どうぞ、思いなおせ、まちがってはならない。さらに思いなおせ、わたしの義は、なおわたしのうちにある。
6:30 わたしの舌に不義があるか。わたしの口は災をわきまえることができぬであろうか。

ローマ人への手紙10
10:1 兄弟たちよ。わたしの心の願い、彼らのために神にささげる祈は、彼らが救われることである。
10:2 わたしは、彼らが神に対して熱心であることはあかしするが、その熱心は深い知識によるものではない。
10:3 なぜなら、彼らは神の義を知らないで、自分の義を立てようと努め、神の義に従わなかったからである。
10:4 キリストは、すべて信じる者に義を得させるために、律法の終りとなられたのである。
10:5 モーセは、律法による義を行う人は、その義によって生きる、と書いている。
10:6 しかし、信仰による義は、こう言っている、「あなたは心のうちで、だれが天に上るであろうかと言うな」。それは、キリストを引き降ろすことである。
10:7 また、「だれが底知れぬ所に下るであろうかと言うな」。それは、キリストを死人の中から引き上げることである。
10:8 では、なんと言っているか。「言葉はあなたの近くにある。あなたの口にあり、心にある」。この言葉とは、わたしたちが宣べ伝えている信仰の言葉である。
10:9 すなわち、自分の口で、イエスは主であると告白し、自分の心で、神が死人の中からイエスをよみがえらせたと信じるなら、あなたは救われる。
10:10 なぜなら、人は心に信じて義とされ、口で告白して救われるからである。
10:11 聖書は、「すべて彼を信じる者は、失望に終ることがない」と言っている。
10:12 ユダヤ人とギリシヤ人との差別はない。同一の主が万民の主であって、彼を呼び求めるすべての人を豊かに恵んで下さるからである。
10:13 なぜなら、「主の御名を呼び求める者は、すべて救われる」とあるからである。
10:14 しかし、信じたことのない者を、どうして呼び求めることがあろうか。聞いたことのない者を、どうして信じることがあろうか。宣べ伝える者がいなくては、どうして聞くことがあろうか。
10:15 つかわされなくては、どうして宣べ伝えることがあろうか。「ああ、麗しいかな、良きおとずれを告げる者の足は」と書いてあるとおりである。
10:16 しかし、すべての人が福音に聞き従ったのではない。イザヤは、「主よ、だれがわたしたちから聞いたことを信じましたか」と言っている。
10:17 したがって、信仰は聞くことによるのであり、聞くことはキリストの言葉から来るのである。
10:18 しかしわたしは言う、彼らには聞えなかったのであろうか。否、むしろ「その声は全地にひびきわたり、その言葉は世界のはてにまで及んだ」。
10:19 なお、わたしは言う、イスラエルは知らなかったのであろうか。まずモーセは言っている、「わたしはあなたがたに、国民でない者に対してねたみを起させ、無知な国民に対して、怒りをいだかせるであろう」。
10:20 イザヤも大胆に言っている、「わたしは、わたしを求めない者たちに見いだされ、わたしを尋ねない者に、自分を現した」。
10:21 そして、イスラエルについては、「わたしは服従せずに反抗する民に、終日わたしの手をさし伸べていた」と言っている。

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