2015年2月12日木曜日

2/12 創世記45、マルコの福音書15、ヨブ記11、ローマ人への手紙15

創世記45
45:1 そこでヨセフはそばに立っているすべての人の前で、自分を制しきれなくなったので、「人は皆ここから出てください」と呼ばわった。それゆえヨセフが兄弟たちに自分のことを明かした時、ひとりも彼のそばに立っている者はなかった。
45:2 ヨセフは声をあげて泣いた。エジプトびとはこれを聞き、パロの家もこれを聞いた。
45:3 ヨセフは兄弟たちに言った、「わたしはヨセフです。父はまだ生きながらえていますか」。兄弟たちは答えることができなかった。彼らは驚き恐れたからである。
45:4 ヨセフは兄弟たちに言った、「わたしに近寄ってください」。彼らが近寄ったので彼は言った、「わたしはあなたがたの弟ヨセフです。あなたがたがエジプトに売った者です。
45:5 しかしわたしをここに売ったのを嘆くことも、悔むこともいりません。神は命を救うために、あなたがたよりさきにわたしをつかわされたのです。
45:6 この二年の間、国中にききんがあったが、なお五年の間は耕すことも刈り入れることもないでしょう。
45:7 神は、あなたがたのすえを地に残すため、また大いなる救をもってあなたがたの命を助けるために、わたしをあなたがたよりさきにつかわされたのです。
45:8 それゆえわたしをここにつかわしたのはあなたがたではなく、神です。神はわたしをパロの父とし、その全家の主とし、またエジプト全国のつかさとされました。
45:9 あなたがたは父のもとに急ぎ上って言いなさい、『あなたの子ヨセフが、こう言いました。神がわたしをエジプト全国の主とされたから、ためらわずにわたしの所へ下ってきなさい。
45:10 あなたはゴセンの地に住み、あなたも、あなたの子らも、孫たちも、羊も牛も、その他のものもみな、わたしの近くにおらせます。
45:11 ききんはなお五年つづきますから、あなたも、家族も、その他のものも、みな困らないように、わたしはそこで養いましょう』。
45:12 あなたがたと弟ベニヤミンが目に見るとおり、あなたがたに口ずから語っているのはこのわたしです。
45:13 あなたがたはエジプトでの、わたしのいっさいの栄えと、あなたがたが見るいっさいの事をわたしの父に告げ、急いでわたしの父をここへ連れ下りなさい」。
45:14 そしてヨセフは弟ベニヤミンのくびを抱いて泣き、ベニヤミンも彼のくびを抱いて泣いた。
45:15 またヨセフはすべての兄弟たちに口づけし、彼らを抱いて泣いた。そして後、兄弟たちは彼と語った。
45:16 時に、「ヨセフの兄弟たちがきた」と言ううわさがパロの家に聞えたので、パロとその家来たちとは喜んだ。
45:17 パロはヨセフに言った、「兄弟たちに言いなさい、『あなたがたは、こうしなさい。獣に荷を負わせてカナンの地へ行き、
45:18 父と家族とを連れてわたしのもとへきなさい。わたしはあなたがたに、エジプトの地の良い物を与えます。あなたがたは、この国の最も良いものを食べるでしょう』。
45:19 また彼らに命じなさい、『あなたがたは、こうしなさい。幼な子たちと妻たちのためにエジプトの地から車をもって行き、父を連れてきなさい。
45:20 家財に心を引かれてはなりません。エジプト全国の良い物は、あなたがたのものだからです』」。
45:21 イスラエルの子らはそのようにした。ヨセフはパロの命に従って彼らに車を与え、また途中の食料をも与えた。
45:22 まためいめいに晴着を与えたが、ベニヤミンには銀三百シケルと晴着五着とを与えた。
45:23 また彼は父に次のようなものを贈った。すなわちエジプトの良い物を負わせたろば十頭と、穀物、パン及び父の道中の食料を負わせた雌ろば十頭。
45:24 こうしてヨセフは兄弟たちを送り去らせ、彼らに言った、「途中で争ってはなりません」。
45:25 彼らはエジプトから上ってカナンの地に入り、父ヤコブのもとへ行って、
45:26 彼に言った、「ヨセフはなお生きていてエジプト全国のつかさです」。ヤコブは気が遠くなった。彼らの言うことが信じられなかったからである。
45:27 そこで彼らはヨセフが語った言葉を残らず彼に告げた。父ヤコブはヨセフが自分を乗せるために送った車を見て元気づいた。
45:28 そしてイスラエルは言った、「満足だ。わが子ヨセフがまだ生きている。わたしは死ぬ前に行って彼を見よう」。

マルコの福音書 15
15:1 夜が明けるとすぐ、祭司長たちは長老、律法学者たち、および全議会と協議をこらした末、イエスを縛って引き出し、ピラトに渡した。
15:2 ピラトはイエスに尋ねた、「あなたがユダヤ人の王であるか」。イエスは、「そのとおりである」とお答えになった。
15:3 そこで祭司長たちは、イエスのことをいろいろと訴えた。
15:4 ピラトはもう一度イエスに尋ねた、「何も答えないのか。見よ、あなたに対してあんなにまで次々に訴えているではないか」。
15:5 しかし、イエスはピラトが不思議に思うほどに、もう何もお答えにならなかった。
15:6 さて、祭のたびごとに、ピラトは人々が願い出る囚人ひとりを、ゆるしてやることにしていた。
15:7 ここに、暴動を起し人殺しをしてつながれていた暴徒の中に、バラバという者がいた。
15:8 群衆が押しかけてきて、いつものとおりにしてほしいと要求しはじめたので、
15:9 ピラトは彼らにむかって、「おまえたちはユダヤ人の王をゆるしてもらいたいのか」と言った。
15:10 それは、祭司長たちがイエスを引きわたしたのは、ねたみのためであることが、ピラトにわかっていたからである。
15:11 しかし祭司長たちは、バラバの方をゆるしてもらうように、群衆を煽動した。
15:12 そこでピラトはまた彼らに言った、「それでは、おまえたちがユダヤ人の王と呼んでいるあの人は、どうしたらよいか」。
15:13 彼らは、また叫んだ、「十字架につけよ」。
15:14 ピラトは言った、「あの人は、いったい、どんな悪事をしたのか」。すると、彼らは一そう激しく叫んで、「十字架につけよ」と言った。
15:15 それで、ピラトは群衆を満足させようと思って、バラバをゆるしてやり、イエスをむち打ったのち、十字架につけるために引きわたした。
15:16 兵士たちはイエスを、邸宅、すなわち総督官邸の内に連れて行き、全部隊を呼び集めた。
15:17 そしてイエスに紫の衣を着せ、いばらの冠を編んでかぶらせ、
15:18 「ユダヤ人の王、ばんざい」と言って敬礼をしはじめた。
15:19 また、葦の棒でその頭をたたき、つばきをかけ、ひざまずいて拝んだりした。
15:20 こうして、イエスを嘲弄したあげく、紫の衣をはぎとり、元の上着を着せた。それから、彼らはイエスを十字架につけるために引き出した。
15:21 そこへ、アレキサンデルとルポスとの父シモンというクレネ人が、郊外からきて通りかかったので、人々はイエスの十字架を無理に負わせた。
15:22 そしてイエスをゴルゴダ、その意味は、されこうべ、という所に連れて行った。
15:23 そしてイエスに、没薬をまぜたぶどう酒をさし出したが、お受けにならなかった。
15:24 それから、イエスを十字架につけた。そしてくじを引いて、だれが何を取るかを定めたうえ、イエスの着物を分けた。
15:25 イエスを十字架につけたのは、朝の九時ごろであった。
15:26 イエスの罪状書きには「ユダヤ人の王」と、しるしてあった。
15:27 また、イエスと共にふたりの強盗を、ひとりを右に、ひとりを左に、十字架につけた。
15:28 〔こうして「彼は罪人たちのひとりに数えられた」と書いてある言葉が成就したのである。〕
15:29 そこを通りかかった者たちは、頭を振りながら、イエスをののしって言った、「ああ、神殿を打ちこわして三日のうちに建てる者よ、
15:30 十字架からおりてきて自分を救え」。
15:31 祭司長たちも同じように、律法学者たちと一緒になって、かわるがわる嘲弄して言った、「他人を救ったが、自分自身を救うことができない。
15:32 イスラエルの王キリスト、いま十字架からおりてみるがよい。それを見たら信じよう」。また、一緒に十字架につけられた者たちも、イエスをののしった。
15:33 昼の十二時になると、全地は暗くなって、三時に及んだ。
15:34 そして三時に、イエスは大声で、「エロイ、エロイ、ラマ、サバクタニ」と叫ばれた。それは「わが神、わが神、どうしてわたしをお見捨てになったのですか」という意味である。
15:35 すると、そばに立っていたある人々が、これを聞いて言った、「そら、エリヤを呼んでいる」。
15:36 ひとりの人が走って行き、海綿に酢いぶどう酒を含ませて葦の棒につけ、イエスに飲ませようとして言った、「待て、エリヤが彼をおろしに来るかどうか、見ていよう」。
15:37 イエスは声高く叫んで、ついに息をひきとられた。
15:38 そのとき、神殿の幕が上から下まで真二つに裂けた。
15:39 イエスにむかって立っていた百卒長は、このようにして息をひきとられたのを見て言った、「まことに、この人は神の子であった」。
15:40 また、遠くの方から見ている女たちもいた。その中には、マグダラのマリヤ、小ヤコブとヨセとの母マリヤ、またサロメがいた。
15:41 彼らはイエスがガリラヤにおられたとき、そのあとに従って仕えた女たちであった。なおそのほか、イエスと共にエルサレムに上ってきた多くの女たちもいた。
15:42 さて、すでに夕がたになったが、その日は準備の日、すなわち安息日の前日であったので、
15:43 アリマタヤのヨセフが大胆にもピラトの所へ行き、イエスのからだの引取りかたを願った。彼は地位の高い議員であって、彼自身、神の国を待ち望んでいる人であった。
15:44 ピラトは、イエスがもはや死んでしまったのかと不審に思い、百卒長を呼んで、もう死んだのかと尋ねた。
15:45 そして、百卒長から確かめた上、死体をヨセフに渡した。
15:46 そこで、ヨセフは亜麻布を買い求め、イエスをとりおろして、その亜麻布に包み、岩を掘って造った墓に納め、墓の入口に石をころがしておいた。
15:47 マグダラのマリヤとヨセの母マリヤとは、イエスが納められた場所を見とどけた。

ヨブ記11
11:1 そこでナアマびとゾパルは答えて言った、
11:2 「言葉が多ければ、答なしにすまされるだろうか。口の達者な人は義とされるだろうか。
11:3 あなたのむなしい言葉は人を沈黙させるだろうか。あなたがあざけるとき、人はあなたを恥じさせないだろうか。
11:4 あなたは言う、『わたしの教は正しい、わたしは神の目に潔い』と。
11:5 どうぞ神が言葉を出し、あなたにむかってくちびるを開き、
11:6 知恵の秘密をあなたに示されるように。神はさまざまの知識をもたれるからである。それであなたは知るがよい、神はあなたの罪よりも軽くあなたを罰せられることを。
11:7 あなたは神の深い事を窮めることができるか。全能者の限界を窮めることができるか。
11:8 それは天よりも高い、あなたは何をなしうるか。それは陰府よりも深い、あなたは何を知りうるか。
11:9 その量は地よりも長く、海よりも広い。
11:10 彼がもし行きめぐって人を捕え、さばきに召し集められるとき、だれが彼をはばむことができよう。
11:11 彼は卑しい人間を知っておられるからだ。彼は不義を見る時、これに心をとめられぬであろうか。
11:12 しかし野ろばの子が人として生れるとき、愚かな者も悟りを得るであろう。
11:13 もしあなたが心を正しくするならば、神に向かって手を伸べるであろう。
11:14 もしあなたの手に不義があるなら、それを遠く去れ、あなたの天幕に悪を住まわせてはならない。
11:15 そうすれば、あなたは恥じることなく顔をあげることができ、堅く立って、恐れることはない。
11:16 あなたは苦しみを忘れ、あなたのこれを覚えることは、流れ去った水のようになる。
11:17 そしてあなたの命は真昼よりも光り輝き、たとい暗くても朝のようになる。
11:18 あなたは望みがあるゆえに安んじ、保護されて安らかにいこうことができる。
11:19 あなたは伏してやすみ、あなたを恐れさせるものはない。多くの者はあなたの好意を求めるであろう。
11:20 しかし悪しき者の目は衰える。彼らは逃げ場を失い、その望みは息の絶えるにひとしい」。

ローマ人への手紙 15
15:1 わたしたち強い者は、強くない者たちの弱さをになうべきであって、自分だけを喜ばせることをしてはならない。
15:2 わたしたちひとりびとりは、隣り人の徳を高めるために、その益を図って彼らを喜ばすべきである。
15:3 キリストさえ、ご自身を喜ばせることはなさらなかった。むしろ「あなたをそしる者のそしりが、わたしに降りかかった」と書いてあるとおりであった。
15:4 これまでに書かれた事がらは、すべてわたしたちの教のために書かれたのであって、それは聖書の与える忍耐と慰めとによって、望みをいだかせるためである。
15:5 どうか、忍耐と慰めとの神が、あなたがたに、キリスト・イエスにならって互に同じ思いをいだかせ、
15:6 こうして、心を一つにし、声を合わせて、わたしたちの主イエス・キリストの父なる神をあがめさせて下さるように。
15:7 こういうわけで、キリストもわたしたちを受けいれて下さったように、あなたがたも互に受けいれて、神の栄光をあらわすべきである。
15:8 わたしは言う、キリストは神の真実を明らかにするために、割礼のある者の僕となられた。それは父祖たちの受けた約束を保証すると共に、
15:9 異邦人もあわれみを受けて神をあがめるようになるためである、「それゆえ、わたしは、異邦人の中であなたにさんびをささげ、また、御名をほめ歌う」と書いてあるとおりである。
15:10 また、こう言っている、「異邦人よ、主の民と共に喜べ」。
15:11 また、「すべての異邦人よ、主をほめまつれ。もろもろの民よ、主をほめたたえよ」。
15:12 またイザヤは言っている、「エッサイの根から芽が出て、異邦人を治めるために立ち上がる者が来る。異邦人は彼に望みをおくであろう」。
15:13 どうか、望みの神が、信仰から来るあらゆる喜びと平安とを、あなたがたに満たし、聖霊の力によって、あなたがたを、望みにあふれさせて下さるように。
15:14 さて、わたしの兄弟たちよ。あなたがた自身が、善意にあふれ、あらゆる知恵に満たされ、そして互に訓戒し合う力のあることを、わたしは堅く信じている。
15:15 しかし、わたしはあなたがたの記憶を新たにするために、ところどころ、かなり思いきって書いた。それは、神からわたしに賜わった恵みによって、書いたのである。
15:16 このように恵みを受けたのは、わたしが異邦人のためにキリスト・イエスに仕える者となり、神の福音のために祭司の役を勤め、こうして異邦人を、聖霊によってきよめられた、御旨にかなうささげ物とするためである。
15:17 だから、わたしは神への奉仕については、キリスト・イエスにあって誇りうるのである。
15:18 わたしは、異邦人を従順にするために、キリストがわたしを用いて、言葉とわざ、
15:19 しるしと不思議との力、聖霊の力によって、働かせて下さったことの外には、あえて何も語ろうとは思わない。こうして、わたしはエルサレムから始まり、巡りめぐってイルリコに至るまで、キリストの福音を満たしてきた。
15:20 その際、わたしの切に望んだところは、他人の土台の上に建てることをしないで、キリストの御名がまだ唱えられていない所に福音を宣べ伝えることであった。
15:21 すなわち、「彼のことを宣べ伝えられていなかった人々が見、聞いていなかった人々が悟るであろう」と書いてあるとおりである。
15:22 こういうわけで、わたしはあなたがたの所に行くことを、たびたび妨げられてきた。
15:23 しかし今では、この地方にはもはや働く余地がなく、かつイスパニヤに赴く場合、あなたがたの所に行くことを、多年、熱望していたので、——
15:24 その途中あなたがたに会い、まず幾分でもわたしの願いがあなたがたによって満たされたら、あなたがたに送られてそこへ行くことを、望んでいるのである。
15:25 しかし今の場合、聖徒たちに仕えるために、わたしはエルサレムに行こうとしている。
15:26 なぜなら、マケドニヤとアカヤとの人々は、エルサレムにおる聖徒の中の貧しい人々を援助することに賛成したからである。
15:27 たしかに、彼らは賛成した。しかし同時に、彼らはかの人々に負債がある。というのは、もし異邦人が彼らの霊の物にあずかったとすれば、肉の物をもって彼らに仕えるのは、当然だからである。
15:28 そこでわたしは、この仕事を済ませて彼らにこの実を手渡した後、あなたがたの所をとおって、イスパニヤに行こうと思う。
15:29 そしてあなたがたの所に行く時には、キリストの満ちあふれる祝福をもって行くことと、信じている。
15:30 兄弟たちよ。わたしたちの主イエス・キリストにより、かつ御霊の愛によって、あなたがたにお願いする。どうか、共に力をつくして、わたしのために神に祈ってほしい。
15:31 すなわち、わたしがユダヤにおる不信の徒から救われ、そしてエルサレムに対するわたしの奉仕が聖徒たちに受けいれられるものとなるように、
15:32 また、神の御旨により、喜びをもってあなたがたの所に行き、共になぐさめ合うことができるように祈ってもらいたい。
15:33 どうか、平和の神があなたがた一同と共にいますように、アァメン。

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